5月6日の石嶺香織市議のフェイスブックへの投稿→その投稿を見た支持団体の南西諸島ピースネットの関係者がファミリーマートに苦情を申し入れて自衛隊のDVDを撤去させた件の続編です。案の定5月9日のネット上では炎上していました。ブログ主もこの件で記事を配信したので結果的には炎上に一役かった形ですが、今回の問題点は
石嶺さんの投稿がキッカケで支持団体が動く→実際にDVDの撤去の流れ。
になったことで、彼女が政治家の発言の重みをまったく理解していないことを再表示したことです。しかも支持団体の南西諸島ピースネットが良かれとして行った抗議活動が結果的に石嶺さんを窮地に追い込んでしまいました。だからブログ主は前回の記事において南西諸島ピースネットの対応を「稚拙」と表現しました。その流れを把握した上で、5月11日の沖縄タイムスの記事全文を掲載しますのでご参照ください。
「自衛隊のDVD コンビニから撤去させた」 宮古島市議を中傷
【宮古島】「宮古島市議の石嶺香織氏が、島内のコンビニエンスストアから自衛隊の訓練などを紹介するDVDを撤去させた」とのデマがインターネット上で広がり、石嶺氏の誹謗中傷が激しくなっている。市議会事務局には事実確認の電話が複数寄せられ、業務に支障も出ている。
市内在住の女性が9日付のフェイスブック(FB)に、自身の申し入れで島内のコンビニからDVDを撤去することになったと投稿した。これを見た県内の男性が、石嶺氏の名前を出して自身のFBで引用。「クレーマー市議がまたやらかしました。誰か始末してください」などと書き込み、ネット上で拡散した。
DVD撤去を店に要望したのは石嶺氏ではない。だが、男性は本誌取材に「市議の投稿がきっかけで撤去されたようだ。立場を使った言論弾圧ではないか」と話した。
一方、コンビニ本社の広報担当者は「撤去の指示はしていない。問い合わせ内容を伝え、各店の判断で撤去した」と答えた。
ネット問題に詳しい精神科医の香山リカさんは「自分に都合の良い情報であれば、デマでもいいという社会が広がっている。側面には女性の主張を許さないという差別意識があるのではないか」と指摘した。撤去の申し入れ自体への批判についても「理由があって置かないでほしいと言うのは、消費者として普通の話。これを集団でたたく方が言論弾圧ではないか」と話した。
この記事によれば、DVDの撤去は5月9日に実際に抗議を行った斉藤美喜さん(南西諸島ピースネット)が主張する「県内の全ファミマに、本日午前中に撤去の指示」ではなく、各店舗判断での撤去のようです。ただし沖縄タイムスがネット上でデマを拡散させた(とされる)男性を非難する論調で記事を掲載したのはハッキリいって驚きました。実際に石嶺さんがDVD撤去を要望したと誤解を受けそうな投稿があったのは事実(ブログ主も最初はそう思いました)ですが、今回の問題の本質は「石嶺さんが3月に軽はずみな発言で炎上騒ぎを起こした教訓から何も学んでいない」ことでしょう。ブログ主はそう思いましたが、沖縄タイムスではそのように思っていないようです。
どのような意図で上記の記事を掲載したのか、そのあたりの「大人の事情」にはあえて突っ込まずに、今回ブログ主が沖縄タイムスに言いたいことは
「昭和の時代であればこの記事で読者を扇動できたけどね」
になります。そんな沖縄タイムスに庇ってもらえる石嶺さんと南西諸島ピースネットがちょっと羨ましく思ったりもした次第ですが、何も知らずにこんな記事を読まされる購読者が本当に気の毒にも感じます。実に残念なことです。(終わり)
【追記】香山リカさんの空気を読んだコメントが秀逸です。「理由があって置かないでほしいと言うのは、消費者として普通の話。」とありますが、確かに消費者としては普通です。ただし石嶺さんは「政治家」です。一般人とは発言の重みが違います。