【高校野球】ベスト16が出そろったんだが

先月22日から絶賛開催中の第106回全国高等学校野球選手権沖縄大会(以下夏の沖縄大会)も、明日(13日)に3回戦の8試合、翌日(14日)には準々決勝の4試合が行われ、ベスト4が決まります。

前回の記事で夏の沖縄大会のトレンドについて言及しましたが、今回は調子に乗って優勝候補を予想します。3回戦のカードから大雑把に予想はできますが、エナジックvs沖尚、ウェルネスvs前原、KBCvs具志川商業の勝者、プラス興南から優勝チームが出る可能性が高いです。

せっかくなのでズバリ予想すると、エナジック、興南、KBCの3チームが優勝に一番近いと思われます。

まず、エナジックについて言及しますが、高校野球ファンならご存じの通り春の優勝チームです。マスコミ等ではノーサイン野球がもてはやされていますが、このチームは走る・守るについては問題なし、春の大会では投手力にも自信をつけ、そして夏の大会は打撃を強化し、段階的にチームが進化しているのです。つまり「夏の大会をどうやって戦うか」のチームコンセプトが確立しているのがポイントです。

そしてチームの中心選手である龍山暖捕手の存在がとにかく大きいです。彼は強肩強打の捕手としてドラフト界隈にも名前が上がるほどの選手ですが、彼の一番の良さはチームに対する「献身性」です。今年の夏初戦(vs首里東)の龍山君のプレーを見た際、ブログ主は山城一樹捕手(浦添商業・08年)を思い出しましたが、この手の選手がいるチームは間違いなく強いです。

ただし、エナジックは明日(13日)の3回戦で沖縄尚学と対戦します。その際、チームはいままで経験したことのない重圧にさらされること間違いありません。理由は簡単で、エナジックは勝ち進むにつれて重くなる “夏の大会のプレッシャー” を体験したことがないからです。この点が唯一の不安であり、明日の試合をどう乗り切るかが優勝のカギになると思われます。

次に、興南高校について言及しますが、秋優勝、夏準優勝の安定した実力と今大会でも群を抜く投手力が最大のウリです。初戦の中部商業との試合では公式戦にひさびさ登板の田崎投手が完封勝利を挙げましたが、今年の興南は田崎くんが絶対的な存在ではないレベルで投手陣が充実しています。しかも第二シードなので、決勝までは5試合という試合数も相まって、ブログ主は決勝確定と予想しています。

ただし不安なのは、1年生をチームの中心に据えてきた点です。具体的には1年生捕手を4番に据えてきたのですが、そうなると公式戦をこなしながらチームの完成度を上げていかざるを得なくなります。ちなみに、石川・久高・仲田・仲野の3年生スタメン野手は質が高く、安定したプレーを披露していましたが、それでも初戦はチーム全体がバタついた印象を受けました。1年生の抜擢が吉とでるか、じっくり見守る必要があります。

最後にKBCについて、初戦の沖縄水産との試合は圧巻でした。7回コールドで敗れたとはいえ、沖水は選手たちがよく鍛えられ、かつ今大会でもトップクラスでバットが振れていたチームで間違いありません。そのチーム相手に7回2安打11三振に抑え込んだ崎濱 – 花城の2年生バッテリーには「すごい」の一言しかでませんでした。このバッテリーのレベルならワンチャンある、と確信せざるを得ないほどの感銘を受けました。

それとKBCは地味に試合運びが上手いんです。ただしこのチームの弱点はエナジックと興南と比較して体力レベルが落ちる点にあります。理由は不明ですが、KBC毎年1月に行われる競技会での成績が伝統的に振るわないのです(ちなみに興南は1位、エナジックは3位、KBCは22位)。夏の大会は体力勝負な部分がありますので、KBCがこの点をどうクリアするのか気になるところです。

以上、簡単ではありますが、ブログ主なりに優勝候補について言及しました。13,14日の試合は現地観戦予定なので、りうきうの逸材シリーズと合わせて高校野球関連の記事もまったりアップしつつ、夏の沖縄大会を満喫しようと思いつつ、今回の記事を終えます。

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