平成30年(2018)年10月14日の沖縄タイムスに掲載されていた太田朝敷関連のコラムを掲載します。著者の伊佐眞一さんは『太田朝敷選集』の編集者でもあり、それ故に当コラムも実に読み応えのある内容となっています。沖縄タイムス購読者が好みそうな内容でまとめ、なおかつ太田先生の経歴を上手に紹介しているあたりはさすがの一言でブログ主も大変参考になりました。全文を書き写しましたので、読者の皆さん是非ご参照ください。
津田大介さんに送りたい言葉
今月14日の沖縄タイムス社会面(30)に『デマの訂正が必要』と題した記事が掲載されていました。内容は先の県知事選におけるネット上の誤情報に対する会合が開かれ、ジャーナリストの津田大介さんが講演したとのこと。さっそくですが該当記事の全文を抜粋しましたので、読者の皆さんぜひご参照ください。
山川穂高選手の思い出
今月14日の沖縄タイムス1面に『山川47号 本塁打王』との大見出しで、西武ライオンズの山川穂高選手が県勢初のパリーグ本塁打王を獲得したニュースが掲載されました。実はブログ主は山川選手が出場した高校時代の公式戦を数試合観戦した影響で、彼には強い思い入れがあります。ブログ主が一番印象に残っている試合は2009年7月19日の選手権大会準決勝沖縄水産戦で、この試合の8回裏に彼はブログ主が今まで見たこともないものすごいホームランを打ちます。その思い出を語る前に14日の沖縄タイムススポーツ欄に掲載された山川選手に関する談話をご参照ください。
勤労意識の違いについての考察
明治の時代に来沖した他府県人の手記を確認すると、必ずと言っていいほど男逸女労(だんいつじょろう)、あるいは遊手徒食(ゆうしゅとしょく)の表現を見かけます。男逸女労とは文字通り”男は働かず女が働いて食わせてもらう”の意味ですが、太田朝敷先生は『沖縄県政五十年』において「それはあらぬ誤解である」と憤慨しています。確かに太田先生のご指摘どおりこの件は誤解に基づく風評被害の一面がありますが、他方当時の士族たちに勤労意欲が欠けていたことは否定できません。試しに下記引用をご参照ください。
中世的意識のままのソ連労働者
今回は、沖縄の歴史とは直接関係はないのですが、小室直樹著『ソビエト帝国の崩壊』(光文社)の一節を紹介します。同著第1章第3節「中世意識のままのソ連労働者」(51~59㌻)からの抜粋ですが、資本主義社会とそれ以前の社会における労働者の意識の違いを分りやすく説明しています。我が沖縄における廃藩置県以前の労働者の行動様式を理解するうえでのもっとも参考になる一節ですので、読者のみなさん是非ご参照ください(文章のなかに現代にはなじまない表現が一部ありますが、今回は訂正せずに原文をそのまま書き写しました)。
佐々淳行氏死去のニュースで思い出した話
今月10日、安全保障のパイオニアとして知られる佐々淳行氏が死去したとのニュースが報じられました(産経ニュース – 佐々淳行氏死去)。我が沖縄とは直接関連性はないのですが、治安あるいは抑止力の本質に触れた一節を思い出したのでこの場をかりて紹介します。長谷川慶太郎著『2016年世界の真実』の第5章「朴槿恵の韓国と習近平の中国」(146~150㌻)の中で佐々氏のエピソードが記載されていました。読者の皆さん是非ご参照ください。信じるか否かの判断はお任せします。
國體政體永久不相替是迄通被仰付候段一昨年外務卿ヨリ御達有之
明治8年(1875年)における琉球藩と明治政府との交渉に関して調べているうちに、外務卿副島種臣より琉球藩国体永久不相替の言質とその覚書があり、それを理由に琉球藩が藩政改革を拒んだとの記述を見つけました。実際にそのような覚書があるのかチェックしたところ、意外にも簡単に見つけることができましたので今回当ブログにて紹介します。明治6年(1873年)9月20日付の琉球藩への達書をご参照ください。
俺が調子に乗って興南高校野球部について語ってみよう
前回当ブログにおいて沖縄水産高校野球部について言及しましたが、今回は秋季大会準優勝チームである興南高校野球部を紹介します。ブログ主は今大会3試合(沖縄工業、知念、嘉手納)観戦しましたが、準決勝の嘉手納高校との試合を観戦した限りでは余裕で優勝すると思い込み残念ながら決勝戦は見に行きませんでした。結果は沖縄水産相手に予想外の大敗を喫してしまいますが、現時点のチームの特徴や課題についてはブログ主なりに把握できましたので、当ブログにて調子に乗って解説します。野球好きの読者の皆さん、是非ご参照ください。
俺が調子に乗って沖縄水産高校野球部について語ってみよう
平成30年9月8日より開催の第55回沖縄県高等学校野球秋季大会は10月7日にコザしんきんスタジアムで決勝戦が行われ、周知のとおり沖縄水産(以下沖水)が8-1で興南高校に勝利し14年ぶり10回目の優勝を果たしました。ブログ主は9月8日の初戦(沖縄尚学vs糸満)の試合をはじめ数試合現地観戦して、大まかではありますが新チームの戦力をチェックすることができました。手始めに秋季大会優勝チームの沖縄水産についてブログ主が調子に乗って戦力分析をまとめましたので、野球好きの読者のみなさん、是非ご参照ください。
グロリア台風のお話
先月29日に非常に強い勢力で沖縄本島を通過した台風24号(チャーミー)は風害の凄さをまざまざと見せつける結果となりました。沖縄県民にとっての一番のダメージは広範囲で発生した停電で、ブログ主も今更ながら電気のありがたさを実感した次第であります。不幸中の幸いは現時点で死者が1人もいないことですが、これは沖縄社会のインフラ整備が万全である故の結果です。
今回は昭和24年(1949年)7月23日に沖縄本島を襲撃したグロリア台風について言及します。読者の皆さんぜひご参照下さい。
琉球独立論が抱える致命的な欠陥
以前当ブログにおいて『琉球独立論考』と題して沖縄における独立論の欠点を指摘しました。改めて説明すると、「独立論は歴史において琉球民族が存在したことを前提に理論を組み立てている」ことは仮説と事実の混同であり、先に万人に通用する民族論を確立すべきであるとの記事内容ですが、今回は琉球民族の定義についてもう少し詳しく言及して現在の独立論が致命的な欠陥を抱えていることを説明します。まずは琉球独立運動かりゆしクラブの屋良朝助氏の見解をご参照ください。
2018年沖縄県知事選挙についての考察
先月30日に投開票された2018年沖縄県知事選挙は周知のとおり玉城デニー氏が佐喜眞淳候補に圧勝しました。すでにWebやSNSでは選挙に関する記事や書き込みが目立ちますが、ブログ主も調子に乗って今回の選挙結果の歴史的意義などについて言及します。ただしブログ主は選挙の素人のため勝因あるいは敗因について語る資格がありません。あくまで第三者の立場から見た所感になります。この点を考慮したうえで読者のみなさん是非ご参照ください。
翁長知事の遺志を受け継ぐとは
以前、当ブログにて『琉球・沖縄における国防意識の変遷』と題して旧革新勢力の日米安保および在沖米軍に対する考え方について言及しました。これまで革新共闘会議(かくしんきょうとうかいぎ)は日米安保反対、在沖米軍の即時撤退のテーゼで国政および地方選挙を戦ってきましたが、その根拠の一つに「基地があるから沖縄は戦争に巻き込まれる」との発想があります。
以前は小室直樹著『ソビエト帝国の最期』からの一節を紹介して、彼らの安全保障に関する考え方を説明しました。小室博士の指摘は日本人の戦争に関する観念を上手に説明していますが、我が沖縄の場合はそれだけではありません。「日共の対琉要綱」も大きな役割を果たしていることが分りましたので今回当ブログにて言及します。
明治政府はなぜ琉球を日本と見做したか
今回は明治政府が何故琉球を日本の版図(主権の及ぶ範囲)と見做したかについて言及します。というのはブログ主が確認した限りですが数多くの琉球・沖縄の通史でこの件について詳細に説明している著書を見つけることができないからです。ちなみにこの案件について詳細に記述しているのが喜舎場朝賢著『琉球見聞録』や松田道之の『第一回奉使琉球始末』ですが、今回松田の史料を利用して当時の明治政府の琉球における立場について説明します。
今回の沖縄県知事選挙の構造を図解してみた
今月30日、我が沖縄県では2018年沖縄知事選挙が予定され、現時点で届出順で佐喜眞淳(さきま・あつし)、玉城デニー(たまき・でにー)、渡口初美(とぐち・はつみ)、兼島俊(かねしま・しゅん)の4人が立候補して激しい選挙戦が展開されています。今回は佐喜眞、玉城両候補が想定しているであろう支持者の構造について図解しましたので、読者のみなさんぜひご参照ください。(渡口、兼島両候補については今回は言及しません)