俺が調子に乗って沖縄の高校野球の歴史を語るシリーズ 第98回全国高等学校野球選手権沖縄大会について その3

今日(7月16日)は夏の甲子園沖縄予選の準決勝を現地観戦しました。前回の記事で

嘉手納 3-1 那覇西

小禄 8-7 美里工

と予想しましたが、実際の試合結果は

嘉手納 3-0 那覇西

美里工 7-4 小禄

となりました。観戦レビューを載せますので、明日の決勝戦の観戦のお役にたつとありがたいです。

第一試合 嘉手納 vs 那覇西

嘉手納高校の完勝です。エースが8回無失点、4番のツーランホームランと下位打線の8番大城君のタイムリーもあり、理想的な試合展開で勝利しました。エースの仲地くんはストレートはあまり速くなかったのですが、変化球の制球がよかったです。とくにチェンジアップが素晴らしく追い込まれると打てる気がしませんでした

打線も下位に投手の仲地くんと8番の好調大城くんを配置して、効果的にチャンスメークしたい意図を感じました。ただし3イニングまでに3得点も、4回以降0封されたのは嘉手納の打線が湿り気味というよりは那覇西の赤嶺投手が最後まで集中力を切らすことなく低めに投球し続けたことが原因です。

気になるのは打線にあまりいやらしさを感じないのです。甘い球は逃さない集中力はありますが、今日の赤嶺投手のように低めに丁寧に投げる投手を攻略するにはもっともっと相手の嫌がる攻めを行う必要があります。このあたりが課題でしょう。

那覇西高校の敗因はやはり打力の差です。クリーンナップの3番、4番とその他の打者とのレベル差が大きくて打線のつながりに欠けるのです。ただし投手を含めたディフェンス力は実に辛抱つよくさすがベスト4まで勝ち進んだチームだなと納得させるものがありました。

この試合の特徴は両チームの監督の年齢が若いことです。嘉手納の大蔵監督は42歳、那覇西の知念監督は39歳です。2014年あたりから顕著になったのですが、沖縄の高校野球は指導者の世代交代が進んでいます。指導者の世代交代は沖縄の高校野球のレベルの底上げにつながりますので野球ファンとして本当に頼もしく思います(続く)。