続・琉球藩の時代 もしも大日本帝国が琉球王国を引き取らなかった場合のお話 番外編2

yasa

平成29年(2017)現在において、沖縄県が日本から独立するチャンスはありません。理由は、前回の記事で説明した通り、日本への帰属が日米最強国の合意に基づいたものであること、現在の沖縄県民の大多数が本土復帰を良かったと思っているからです。

近年マスコミ等で、琉球独立学会(ACSILs)主導の独立論や、沖縄の自己決定権などが取り上げられるようになりましたが、沖縄タイムスや琉球新報が本気で独立論を支援しているとは到底思えません。ブログ主が思うには、沖縄2紙が琉球独立学会を取り上げる本当の理由は、戦後世代(1945~1972)の思想信条が現代の若い世代にも受け継がれていることをアピールするのが狙いです。

ハッキリ言って、独立学会は戦後世代にとっては「都合のいい次世代」の扱いです。沖縄2紙や戦後世代が本気で独立論を支援している訳ではありません。琉球独立の議論が下火になると、速攻で見捨てられるのは目に見えています。そのために、琉球独立を主張するメンバーは、今のうちに戦後世代が抱える独特の被差別意識(琉球・沖縄は薩摩の侵略以降、ずっと差別されてきた)を超えるイデオロギーを形成する必要があります。

以前にブログ主は、現在の琉球独立論は「日本国から独立することで、差別からの解放を実現する」ことが狙いと記述しました。ただしこのアイデアは致命的な欠点がありまして、現代の10~20代は、うちなーんちゅとヤマトは対等の意識が非常に強いのです。だから、ブログ主の知る限り、若い世代には琉球独立論は全く相手にされていないのが現状です。

そのため、ブログ主は現代の沖縄県が日本国から独立するには、

・戦後世代が抱える被差別意識を超える、琉球独立のための新しいイデオロギーの作成。

・東アジアにおいて、中国共産党が冷戦に勝利すること。

の2つの条件を満たす必要があると考えます。ハッキリ言って可能性は極めて低いのですが、この2条件をクリアしない限り、未来永劫沖縄が日本国から独立する可能性は皆無と言っても過言ではありません。(続く)

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