今回は沖縄セルラースタジアムで行われた、秀岳館vs西日本短大付、美里工業vs熊本工業、美来工科vs文徳の3試合を観戦しました。正確には第一試合(秀岳館vs西日本短大付)は6回からの観戦でしたが、我が沖縄のチームは2勝を上げる活躍に、ブログ主は現地で大歓喜、そして以前に「冬の時代に入った沖縄の高校野球」なんて記事を書いたことをちょっと後悔した次第であります(汗)。
それはともかく、今日の観戦レポートをアップします。
第一試合 秀岳館 7-0 西日本短大付
・試合終了時。
・画質は悪いのですが、秀岳館の鍛治舎巧監督。とにかく(横幅が)でかい。
今回の九州大会(初戦)屈指の好カードと思っていたのですが、予想以上に大差がつきました。センバツベスト4の秀岳館の貫録勝ちですが、西日本短大付はディフェンスが崩れたのが痛かったですね。秀岳館はエースナンバーを背負った川端くんの好投が光りました。西日本短大付もランナーは出すのですが、そこはさすがの川端くん、ピンチでも簡単にストライクを取りにいかないんですよね。福岡大大濠の三浦くんも同様で、さすが全国レベルの投手は格が違うなと感心しました。明日のコザしんきんスタジアムの沖縄尚学の試合が今から楽しみです。
第二試合 美里工業 2-1 熊本工業
・試合終了時の写真。最後まで緊迫した好ゲームでした。両チームの健闘に心からの拍手を送りました。
・この写真はランナーを背負った時の山口くんのセットのフォーム。通常のセットポジションフォームより軸足に体重をかけているのですが、その際にストレートがすっぽ抜けるシーンが目だちましたね。
この試合はブログ主一番期待の山口翔投手(熊本工業)が登場しました。本日の最速は球場ガンで 149km を計測しました。力みの無いきれいな投球フォームからの切れのあるストレートが印象的で実に申し分のない逸材、彼はプロへ行くべきだと確信しました。ただし現時点では、彼は素材ですので勝てる投手ではないことも確認できました。理由はランナーが出たときのクィックモーションの投球においてストレートがすっぽ抜けまくっていたことです。ランナー背負うと本当に制球に苦労していましたね。にもかかわらず9回2失点は現時点の彼の実力を考えると合格点の内容と言えます。(補足するとストレートの球速が135km~149kmとばらつきがありました、ランナーを背負うと130キロ後半に落ちたのは印象的でした)
美里工業の勝因は、県大会決勝で大崩壊したディフェンスを立て直したことに尽きます。短期間で守備を改善できたのは本当に凄いと思いました。新2年生の左腕エース花城くんは最速が 126km とあまり速くはありませんが、実に丁寧に投球していました。変化球が低めに決まっていたのが良かったです。熊本工業は残念ながら力で粉砕できる打者がいなかったのが結果的に敗因につながりました。美里工業にとってセンバツ出場校と対戦して勝利したことはチームに自信をもたらすこと間違いありません。夏の大会が実に楽しみです。そして以前ブログ内で「初戦は厳しい」と書いて本当に申し訳ございません、ブログ主の手のひらを返しまくる程の活躍を期待しています。
第三試合 美来工科 2-1 文徳(延長11回)
・試合終了時のスコア。
この試合は両チームの先発がアンダースローという面白い対決になりました(美来工科のエース山内くんは4番センターでスタメン出場)。美来工科は県大会の3位決定戦で興南打線にボコボコにされた比嘉太陽くんが、見違えるような好投で5回を2安打無失点、MVPクラスの仕事をしてエースの山内君につなぎました。これが最大の勝因です。
美来工科は先発の比嘉くんに代表されるように、ディフェンスが踏ん張りましたね。ミスはあったのですが、そこから破綻することなく11回を戦い抜いたことは高く評価できます。6回から登板したエースの山内くんは直後に失点するのですが、7回以降は緩急を交えて文徳打線に付け入るスキを与えませんでした。ここにきてピッチングのコツを覚えてきた感じです。ブログ主は秋の大会から美来工科の公式戦を5試合観戦していますが、当初の山内くんは投球フォームばかり気にしていた印象も、ここにきて急速に投手らしくなってきたのは本当に驚いています。捕手の神山くんのキャッチングも上達して、ワンバウンドを後ろに逸らすことがありませんでした。
文徳はブログ主が見た限りでは、前日対戦の九州国際大付属よりもチーム力が上に見受けられました。ディフェンスがとにかく強固で、特にセカンドの松永崇弘くんの安定感抜群の守備には感心しきりでした。彼はおそらく今大会No1のセカンドかもしれません。敗因は11回に投手の松岡くんが力尽きたことです。投手を交代しなかったベンチを責めることはできません、それほど素晴らしいピッチングだったのです。
少々長くなりましたが、以上が本日の観戦レビューです。明日(25日)はコザしんきんスタジアムで沖縄尚学vs秀岳館、美来工科vs神村学園という好カードで、那覇のセルラースタジアムでも美里工業vs九州産業大学付属九州の試合があります。我が沖縄県のチームは4チーム出場して3チームが初戦突破、美来工科が2勝とホスト県としては十分の活躍にブログ主は満足しています。もちろんここで満足することなく、優勝を目指して頑張ってほしいところであります。