【高校野球】俺が調子に乗ってエナジックvs至学館を振り返ってみよう

今月18日から阪神甲子園球場で絶賛開催されている第97回選抜高等学校野球大会(以下センバツ)の大会七日目第一試合で、我が沖縄代表かつ九州チャンピオンの沖縄尚学は横浜高校に7-8で敗れてしまいました。

この試合に関するブログ主の “お気持ち表明” はおいといて、今回は大会八日目第一試合の智辯和歌山線に臨むエナジックについて言及します。初戦の至学館との試合が想像をはるかにこえる快勝だったので、「エナジック強し」の印象を全国の高校野球ファンに植えつけた形になりました。それ故に智辯和歌山との試合も期待大との声が当然上がってきますが、それはさておき初戦の至学館を振り返っておきます。

攻撃

至学館との試合は6回まではクロスゲームでしたが、7回に一挙6点をとって8-0で勝利しました。改めて一球速報の試合データをチェックしたところ、至学館の尾崎投手は6回までに114球も投げさせられていたんです(エナジックの久高投手は85球)。それはつまり至学館バッテリーが(ベンチも含めて)ノーサイン野球の “違和感” に振り回された結果かと思われます。

エナジックの打線で一番良かったのが秋の公式戦から謎の不振に陥っていた砂川誠吾くんが7回に会心の2点タイムリーを打ったことです。このタイムリーがエナジックの打線に火を付けた形になり、結果的に試合を決めることができました。エナジック打線唯一の不安であった砂川君にタイムリーが出たことで攻撃力はさらにアップ、次戦も大いに期待できます。

守備

秋の公式戦では「内野守備が不安定かな」と感じていましたが、至学館との試合ではサード伊佐君、ファースト宮里君の配置が見事にハマっていたのにはビックリしました。サードからショートにコンバートされた平良君の守備も問題なさそうなので、守備面の不安は解消された感があります。

投手

先発した久高くんは9回135球の完封勝利。試合全体を通して制球に苦しんでいて、首をかしげながら投げていたように見えましたが、彼の実力通りしっかりゲームを作ってくれました。もちろん甲子園本番での初先発で完封は凄いの一言で、彼が全国レベルの投手であることを証明してくれました。

その他

エナジックは「第53回沖縄県高等学校野球部対抗競技大会」で三位の成績(399点)を残しています。ブログ主が基準と考えている400点には1点及びませんでしたが、初戦を見た限りフィジカル面は問題なさそうに思えます。ただし甲子園を戦い抜く上でのスタミナ面はまだ判断できません。次の智辯和歌山との試合でチームの真価が問われます。

次戦

ここからは智辯和歌山目線で試合展開を予測しますが、至学館高校は結果的に「ノーサイン野球の違和感」に囚われるあまり、守備のリズムが作れず攻撃のリズムもちぐはぐで、そして気が付いたら加点されているという去年夏の沖縄県大会で嫌と言うほど見たエナジックの勝ちパターンにはめられていた感があります。

つまり「ノーサイン野球だから何をやってくるか分からない」というイメージに振り回された形になったわけですが、「ノーサインだからセオリー通りの野球になる」と割り切って対応すればいいのです。そしておそらく智辯和歌山はこの手で試合を進めると予想できます。そして智辯には渡邉投手というゲームを作る能力では今大会でもナンバーワンクラスの投手を擁しています。なのでブログ主は智辯有利と考えています。

そして沖縄のチームは和歌山県勢に絶望的に相性が悪いんですよね。勝ったのは平成22年(2010)センバツの興南(対智辯和歌山)だけです。

ただしエナジックにも勝ち筋はあります。それは中谷監督のチームははかつての「理不尽なまでの圧力」を全く感じないのです。ゲームを作る能力では久高くんも高いレベルにあるので、ロースコアに持ち込めば勝つチャンスはあります。なにはともあれ両チームがベストを尽くして最高の試合を見せてくれることを期待しつつ、今回の記事を終えます。