唐突ですが、ふとしたきっかけで、「ウチナーンチュ」という用語について興味を抱いたブログ主が、いろいろ調べてみた結果、興味深いことがわかりましたので、当ブログにて簡潔にまとめてみました。
というのも、「おもろさうし」を通読すると、「おきなわ」という名の女神官が登場し、かつ地名としても「おきなわ」が使われています。ところが沖縄人を指すおもろ用語が見当りません。しかも「沖繩語辞典」には?ucinaa「沖縄、沖縄本島」、?ucinaaguci「沖縄語」、?ucinaajuu「廃藩前の時代」とあるも、「沖縄人」に相当する語句が掲載されていないのです。
参考までに「ウチナー」は正確には?ucinaa〔ウ”チナァー〕と発音し、伝統的なひらがな表記では「おきなわ」です。そして人を示す接尾語「チュ」はQcuあるいはcuであり、「きよ、きょ」と表記します。なので「おきなわきょ(沖縄人)」の表記があってもおかしくはありませんが、ブログ主が知る限りそのようなものは見たことありません。
つまり、「おもろさうし」にもない、19世紀の首里方言にも「沖縄人」に相当する表現がないところから鑑みると、「ウチナーンチュ」は明治以降に作られた用語ということになります。そこでAI回答ツールFeloで「うちなーんちゅ、語源、由来」で検索したところ、興味深い回答が得られました。以下ご参照ください。
文化的背景
「うちなーんちゅ」という言葉は、沖縄の人々のアイデンティティを強調するものであり、沖縄の独自の文化や歴史を反映しています。沖縄の人々は、自らを「うちなーんちゅ」と呼ぶことで、沖縄の文化的な特性や地域性を大切にしています。また、沖縄以外の本土から来た人々は「ないちゃー」と呼ばれ、これも地域間の文化的な違いを示す一つの表現です。
このように、「うちなーんちゅ」は単なる言葉以上の意味を持ち、沖縄の人々の誇りや文化的なアイデンティティを象徴しています。
ここからはブログ主の仮説ですが、明治大正期の沖縄県人が県外において他府県人から「リキ人(琉球人)」「琉球」とバカにされていたのに対し、それに反発する形で「日本民族の沖縄県人である」を示すために「ウチナーンチュ」と呼称した、つまり「琉球人」の対義語として生み出された誇り高い用語なのです。
そしてアメリカ世時代に「ウチナーンチュ」の用語は定着します。それは当時の人たちが行政用語である「琉球住民」の使用を徹底的に避けるべく、日常用語として「アイデンティティを強調」するために使い続けたのです。
大雑把にまとめると我が沖縄の歴史において、廃藩置県以前には「沖縄人」に相当する用語がなかったこと、かつて「琉球人」は他府県人から蔑称として使われていたこと、そしてそれに反発する形で「ウチナーンチュ」の用語が誕生したわけです。つまり「ウチナーンチュ」は近代的な(民族)意識のもとに生まれた呼称であることを理解していただたかと思われます。
だがしかし、現代の沖縄社会では、歴史的背景を顧みず、必要以上に「琉球人」を呼称する痛い輩がいます。しかも
琉球人=ウチナーンチュ
であると考えている「意識高い系」すら存在しているようです。つまり、かつて蔑称として使われていた用語を “民族の誇り” として呼称しているわけであり、こういうのが「本物のバカ」なんだなと、文章をまとめながら変に納得したブログ主であります(終わり)。
【追記】AI回答ツールFeloで「琉球人」と検索したら、このような結果がでました。つまり現代の日本社会(沖縄含む)では「琉球人」との用語は使われていない傍証でもあります。
琉球人概述
琉球人的身份与文化
琉球人(Ryukyuan people)是日本琉球群岛的原住民族,主要居住在冲绳县及鹿儿岛县的部分地区。琉球人有着独特的文化、语言和历史背景,尽管在日本政府的官方认定中,他们常被视为大和民族的一个分支或近亲,而非独立的民族。
琉球人的语言属于日本语系,但与标准日语存在显著差异。琉球群岛的语言包括冲绳语(Uchinaguchi)、宫古语、八重山语等,这些语言被联合国教科文组织认定为濒危语言。琉球文化深受中国和日本的影响,同时也保留了许多独特的传统和习俗。
历史背景
琉球群岛的历史可以追溯到数千年前,琉球王国在14世纪至19世纪期间是一个重要的东亚贸易中心。琉球王国在1429年统一,成为中国的朝贡国,维持了与中国和日本的复杂关系。1609年,琉球被日本萨摩藩侵略,逐渐沦为日本的附庸国,1879年正式被日本吞并,改为冲绳县。
在二战期间,琉球群岛成为激烈战斗的战场,冲绳岛战役造成大量琉球人伤亡,战后琉球群岛由美国占领,直到1972年才归还给日本。此后,琉球人对日本政府的统治和美军基地的存在表达了强烈的不满,许多人开始寻求更大的自治权或独立。
现代琉球人的认同
现代琉球人常面临身份认同的挑战,许多人在日本身份与琉球身份之间感到矛盾。尽管日本政府不承认琉球人的独立民族身份,琉球人仍然积极维护自己的文化和语言,许多年轻人开始重视琉球的传统文化和语言教育。
琉球人的文化包括独特的音乐、舞蹈、饮食和节庆活动,这些都体现了他们的历史和身份认同。琉球人对自己文化的自豪感和对历史的反思,促使他们在现代社会中继续寻求文化复兴和政治自主的道路。