ご存知の通り、琉球藩は1879年(明治12)に廃され、沖縄県が設置されます。それから2年後の1881年(明治14)に第2代沖縄県令として上杉茂憲氏が赴任します。そしてその年の11月に上杉県令は吏員数名を引き連れて沖縄各地を巡回していますが、そのときのエピソードを紹介します。
上杉県令は1881年(明治14)11月8日に那覇の公舎(当時は泉崎にあった)を出立して島尻地方を巡回します。11日には東風平間切の番所に到着します。上杉県令は島尻地方を巡回中に、各地で住民の食料である甘藷(イモ)が不足していることに気がついて、なぜ住民の食料である甘藷が不足しているのかを東風平の吏員に詰問します。そのときの問答を「沖縄県史」より抜粋します。