俺が調子に乗って宜野湾市長選を検証してみた件(2)

ここ数日、ブログ主は沖縄二紙の宜野湾市長選に関する記事をチェックしていました。両紙とも9月10日から計3回の特集記事を始め関連記事に目を通してみると、桃原陣営は「負けるべくして負けた」との感があります。

ハッキリいって、オール沖縄陣営が現実を直視できないレベルの大敗ですが、敗因を一言で表すと「無党派層への支持拡大がうまくいかなかった」になりましょうか。(というか敗因を挙げるとキリがないので、あえて一つに絞ります)

前回の宜野湾市長選の特集記事もチェックして確信しましたが、今回の宜野湾市長選に対するオール沖縄の支援は「本気」であり、桃原陣営も超短期決戦のなかで出来ることはすべてやった感あります。だがしかし、その結果が「惨敗」なのです。ためしに選挙戦を通じてブログ主が気になった点を複数挙げると、

1.無党派層に対する知名度アップのために用意した92の公約

選挙期間中に桃原陣営は大量の法定ビラを配布しており、ブログ主も内容をチェックしましたが、佐喜真陣営が用意した選挙ビラと比較して「あ、これはまずい」と思いました。その理由は簡単で、「公約の優先順位」が全く分からなかったからです。試しに両陣営のビラをアップします。

先ずは桃原陣営。このレイアウトだと読むだけでも一苦労ですし、公約の優先順位がハッキリしていません。

・対する佐喜真陣営は、松川市政の継承という大義名分がありますので、法定ビラを見ても公約の優先順位が分かるよう配慮されています。

それと、仮に桃原候補が市長になっても市議会の構成を考えると、92の公約実現の可能性は極めて低く、どのみち「松川市政の継承」になるのは目に見えていたんです。なので選挙ビラは佐喜真候補の圧勝、これでは無党派層は桃原陣営に靡かないと思った次第です。

2.SNSを通じての知名度アップ

選挙期間中を通じて、桃原陣営はSNSを通じてのイメージアップを積極的に行なっていました。ただし先の県議選でオール沖縄大敗の要因になった

玉城デニー知事との連携

を押し出したのはやはり失敗だったと確信しています。これまでの選挙戦で有効だった「辺野古新基地建設反対、普天間基地の県外移設」を大々的にアピールできない状況は理解できますが、県議選と同じ手法を使ってのイメージアップはやはりどこか「ずれているな(頭髪のことではない)」と思わざるを得ませんでした。選挙事務所前のイベントライブ(知事と桃原候補のコラボ)で無党派層へアピールできると本気で思っていたのでしょうか。

そして市長選の敗北を通じて、

旧統一教会に関わった奴よりも、玉城デニー知事を支えると公言する輩のほうがはるかにイメージ悪くなった

という結果すら生じたのはちょっと笑えないです。

3.低投票率に最後の望みを託す

選挙戦終盤になると、期日前投票の出足が鈍いことに両陣営が気づきます。そこで佐喜真陣営は「このままだと負けてしまう」と運動員に発破をかけて、投票率をアップさせる戦いに全振りします。もちろんこれが「普通の選挙戦」なんですよね。

だがしかし、桃原陣営は無党派層への支持拡大に悩み、革新陣営の固定票をまとめることができず、ネガキャンも不発に終わった終盤には低投票率に最後の望みを託します。

期日前投票が伸びず、保守系の組織票が動いていないとみた選対側は「投票率の低下でロースコアに持ち込めば、こちらに分がある」と見込んだが、ふたを開ければ約8千票の大差だった。(令和06年9月11日付沖縄タイムス2面より)

これって、

選挙制度に基づく議会制度の政治家にとってあるまじき態度

なんです。そりゃー「勝てば官軍」なんですけど、選挙の投票率アップに努めるのは候補者の「責務」なんです。それを陣営が放棄したわけであり、そしてこの報道に目を通したブログ主は、オール沖縄と宜野湾の革新は本当に終わったんだなと痛感せざるを得ませんでした。

いかがでしょうか。大雑把ではありますが、ブログ主なりに桃原陣営の敗因について検証してみました。最後に、沖縄タイムスと琉球新報の選挙特集記事を書いた記者たちの仕事には最大限の敬意を表して、今回の記事を終えます。