10月2日(日)、沖縄市のコザしんきんスタジアムにて、第66回沖縄県高等学校秋季大会の準決勝第一試合と第二試合を観戦しました。有給申請しての現地観戦予定でしたので、前日から「台風くるな!」とウグァン(拝み)したのが幸いしたのか絶好の観戦日和でした(笑)。
今年の秋の高校野球沖縄大会は、本命の沖縄尚学がベスト16でこけて、新人大会ベスト4で今大会のダークホース的存在だった宜野座もベスト8で敗退するというやや波乱の展開でした。ただしベスト4に勝ち残ったのは今年8月の新人大会優勝の未来工科、1年生大会(2015)準優勝の興南、島尻地区の強豪知念、宜野座を完封で破った那覇と実に楽しみなチームでしたので、朝からうきうきしながらコザしんきんスタジアムで2試合を観戦してきました。以下ブログ主が調子に乗って2試合の試合結果をレポートしますので、高校野球のファンの皆さんどうぞご参考にして下さい。
第一試合 未来工科8-1那覇(8回コールド)
上の写真は試合開始前の先発オーダーで、下は試合終了のスコアボードです。少しわかりにくいでしょうか、試合結果は未来工科が4-1でリードの8回裏に一挙4点を取って8-1のコールドで勝利します。
勝因は未来工科の打撃もよかったのですが、那覇高校の守備の乱れてしまって自滅してしまったことです。失点のほとんどがエラーがらみでしたので、これでは勝てるわけがありません。那覇の守備陣は前日に宜野座高校に完封勝ちしたチームとは思えないほどのディフェンスが乱れまくっていました。正直なところベスト4は荷が重かったかもしれません。
未来工科はエースの山内君が踏ん張ったのも勝因の一つです。ハッキリいって投打に精彩を欠いていましたが、投球に関しては低めの制球がよかったので内野ゴロを量産して何とかしのぎ切りました。終盤はバテていましたが最後まで丁寧な投球を貫いたのはお見事の一言です。
未来工科の打撃は現時点では沖縄ナンバー1でしょう。カウントや状況を無視して自分が打てる球は思いっきりスウィングする打撃は2015年のチームと同じです。沖縄県内にはこのような打撃スタイルのチームはないので斬新なチームカラーと云えます。バッティングなら九州大会でも通用するのではないでしょうか、ただし現時点の欠点は長打を打てる選手がいないことです。
第二試合 興南1-0知念
上の写真は試合前の先発オーダー、下は試合後のスコアボードです。この試合は興南のエース城間くんと、知念のエース大城君が神投球を展開して緊張感ある投手戦になりました。両投手とも低めに絶対コントロールして打者を殺すマン状態でしたので高めの打ち頃の失投はほとんどありませんでした。秋の段階でこれほどの投手戦が見られたのは正直感激しました。
7回裏の興南高校の得点は知念高校のディフェンス陣の奇跡としか思えない3連続暴投で1塁ランナーが一挙に生還して挙げます。この得点を興南のディフェンス陣は最後まで守りきります。
ちなみに知念高校の3連続暴投とは
7回裏2アウトから4番がヒット→ランナー交代して、代走くんが盗塁を試みる
↓
知念高校のキャッチャー君が2塁に悪送球してボールはセンターへ、当然代走くんは3塁にダッシュ
↓
知念高校のセンター君がこれまた3塁に大暴投してボールはファールグラウンドへ、興南の代走くんは果敢にもホームにむかってダッシュ
↓
3塁後方にカバーリングしていた知念のエースくんがバックホームをするも、これまた暴投で、代走くんが生還、この1点が先制点かつ決勝点になる
というマンガのような展開が目の前で起こりました。このシーンを目撃できただけでも有給申請して観戦した価値がありました。ただし知念高校ナインの名誉のために申し上げますが、7回裏の守備の乱れ以外はゲームプランは完璧でさすがベスト4に残ったチームと断言できます。未来工科と興南と知念にはチーム力に差はありません。運とちょっとのミスが明暗を分けてしまったのです。
惜しくもベスト4で敗れてしまった知念高校ですが、投打にまとまった素晴らしいチームで2017年のの沖縄の高校野球を引っ張っていく存在になるかもしれません。ブログ主は意外にも知念高校の試合は始めて観戦しましたが、これほど強いチームとは思いませんでした。3番ショートの山城響くんは注目の選手ですし、チームも今後の成長が楽しみです。
最後になりますが、興南高校の応援席に引退した3年生たちが観戦に来ていました。比屋根くんがメガホン片手に楽しそうに応援していたのがとても印象的でした。
知念高校の応援は千葉ロッテマリーンズを意識したスタイルで、見ていて楽しかったです。今年の夏の甲子園に出場した東邦高校(愛知)の応援を真似ていましたが、応援にも流行があるんだなと実感します。画質は悪いのですが、知念高校の応援(千葉ロッテのチャンステーマ、モンキーターン)の動画を撮影しましたのでダウンロードリンクをクリックしてどうぞお楽しみください。(終わり)