今回は、今月1月15日の午前8時から1月19日の17時まで宜野湾市役所前での”ハンスト騒動”についてのブログ主の感想を記事にまとめました。すでに県内マスコミなどで大々的に報道されてきましたが、改めて公式サイト「県民投票への参加を求めるハンガーストライキ」を参照すると、ハンストの主旨は
沖縄県民みんなで県民投票をやりたい
(中略)私たちは、2月24日(日)に予定されている県民投票の実施を拒否している5市(宜野湾市、沖縄市、うるま市、宮古島市、石垣市)が県民投票を実施するために、ハンガーストライキを行います。
私達は、5市の県民投票参加を求めます。
とあり、目的・期間・条件を項目をみると(ハンスト開始の1月15日時点)
目的:2月24日に行われる県民投票に市長が参加を表明する。
期間:1月15日から、5市の市長が参加表明するまで
(*5市=宜野湾市、沖縄市、うるま市、宮古島市、石垣市)
条件:水のみ
場所:宜野湾市役所前(宜野湾市野嵩1-1-1)
との記述がありました。公式サイト、あるいはマスコミ等の報道でご存知かと思われますが、ハンガーストライキは1月19日の17時ごろドクターストップにより断念という結果になりました。
今回のハンスト騒動は、結果として何一つ当初の目的を達成できていないのが特徴です。だから抗議活動は「失敗」と断言しても差支えないのですが、どういうわけかマスコミ関係者は「ドクターストップで終了」という表現を使います。
しかも命がけの抗議にも関わらず、なぜか医療関係者が従事してアドバイスをするあたり、「生還」を前提とした抗議活動であったわけで、それ故にブログ主は”イベント”のような気軽さを感じざるを得ません。唯一の救いは、抗議者の元山仁士郎氏が宜野湾市役所の前でろくでもない事故を起こさなかったことぐらいでしょうか。
何も変わっていない
今回のハンストによって何が変わったかと言うと、ハッキリいって何も変わっていません。現時点(1月21日時点)では来月24日に予定通り県民投票は行われますし、県民投票条例の改正も行われません。もちろん5市(宜野湾市、沖縄市、うるま市、宮古島市、石垣市)の不参加表明も撤回されていません。
結局マスコミや世間を騒がせたあげく、何一つ成果を得ていないのです。純粋な動機からのやむを得ない抗議活動で、それ故に結果を問わないというスタンスなら元山氏の行動は価値があるのですが、公式サイトでもハッキリと目的を明示している以上、何一つ結果を残してない単なる”時間の浪費”になってしまったのです。それ故に美談のままで終らすのではなくて、厳しい評価を下してあげるのが元山氏の今後のためになるとブログ主は確信しています。
宜野湾市長および職員に謝罪してほしい
元山氏のブログ(ハンスト4日目)によると、今回のハンストはどうやら宜野湾市役所の許可を得ずに敷地を利用していたとのこと、そして市役所に抗議の電話がかかって来たとの記載がありました。それ故にブログ主は県民投票の不参加の是非は置いといて、宜野湾市長および市役所の職員宛てに公式で謝罪すべきと考えます。
昭和40年(1965年)8月19日、日本国の首相である佐藤栄作氏が沖縄を訪問した際、デモ隊が首相の宿泊先(那覇東急ホテル)を取り囲み、結局宿泊先を変更させられた事件があります。実は、翌日に喜屋武真栄氏が復帰協(沖縄県祖国復帰協議会)を代表して佐藤首相と会談して、前日のデモによって首相に迷惑をかけたことを謝罪しました。喜屋武さんの行動は一部のデモ参加者から批判を受けましたが、デモ隊の中心勢力が復帰協であり、結果として一国の首相に無礼を働いたことに対して喜屋武さんは首相に謝罪することで筋を通したのです。
元山氏も上記の故事に習うことを望みます。「辺野古」県民投票の会の代表という立場上、いろいろな”大人の事情”があると察しますが、Twitter や公式ブログ等でも構いません、公式に謝罪することで結果として迷惑をかけた宜野湾市長および市役所の職員たちに対して筋を通すべきです。それができないなら、残念ながら彼は今後ハンストはおろか市民活動を行う資格はありません。(終わり)