琉球独立論に対して常々思うこと その5

(続き)では琉球独立論者や自治権拡大を唱える人は北朝鮮の工作員か?と問われると、ハッキリ言ってそんなことはありません。単に自分たちの都合のいいように主体思想を利用しただけで、現代のように北朝鮮のイメージが悪くなった場合は「市民からの提案」など別の言葉を使って独立あるいは自治権の拡大を唱えているだけです。その程度の人たちが仮に北朝鮮の手先として活動しても対して成果をあげることはできなかったのではと思いますね。

まぁ佐久川政一さんのように真面目にチュチェ思想を研究された方もいらっしゃいますが、チュチェ思想は朝鮮人を統治するための思想で日本あるいは沖縄でそのまま適用すること自体が無理があるのです。当時主体思想にかかわった活動家は、現代ではもはや黒歴史なんでしょう。当時を知る沖縄県民も彼らが北朝鮮に関わっていたことを見て見ぬふりしているだけです。逆に言うと知らんぷりをしても彼らは現代の沖縄社会にまったく影響を与えない存在なのです。

朝鮮労働党とお友達だった活動家はもはや70~80代の高齢です。

そのことについては黙っているから大人しく余生を過ごしてください

というのが現代の沖縄県民の考えではないでしょうか?

話が大きくそれましたが、琉球独立論あるいは自治権の拡大論者の最大の目標は「差別からの解放」です。慶長14(1609)年の薩摩の侵略以来琉球民族は現代にいたるまで差別され続けてきたことを歴史的根拠にあげますが、「現代において沖縄県民は差別されていないし本土と同等である」ことを証明できればその根拠は木端微塵に砕けしまいます。

これが現代の独立論者および自治権の拡大を唱える活動家たちの最大の弱点で、現代の沖縄県民は「もはや本土とは対等」との意識が強いです。そのような状況で「差別からの解放」を訴える独立論者の意見が受け入れられるはずがないのですが、滑稽なことに独立論者や自治権拡大を唱える人たちはこの点にまったく気が付いていないのです(続く)。