とある論説にちょっとした意地悪をしてみた件

本日(10月29日)の琉球新報において、名物企画「日曜の風」に“沖縄に行きたい 衆院選自民大勝”の論説が掲載されていました。今回の識者は以前にも取り上げたことがある、室井佑月さん(作家)で、相変らず突っ込まざるを得ない論調に正直なところ苦笑いが止まりません。

そこで今回は、室井さんの論説に突っ込みを入れるのではなく、ブログ主が調子にのって論文の書き換えを試みました。思った以上にいい出来栄えになりましたので、読者の皆さん、是非ご参照ください。先ずは室井さんの論説全文を掲載します。

沖縄の人は進歩的だ。今回の衆議院選挙で改めて思った。あたしはテレビで選挙特番を観ながら、本州から脱出し、沖縄に行きたくなったもの。

選挙間際に野党が分裂したり、投票日に台風が上陸したり、ドタバタ選挙であった。が、今回も自民党が圧勝した。国会答弁ままならないような人間が、庶民のあたしたちより道徳心が薄く金に汚い人間が、議員バッジをつけて先生と呼ばれる。びっくりするような世界だ。

いや、もうびっくりはしない。あたしは東北の田舎出身で、どんなに権力を持ちつづける自民党が強いかを知っている。有権者のこちら側も、親の代からあそこの先生を応援し(先生が引退すればその子どもを)という世界なのだ。

どれだけあたしたちはお人よしなんだろう。先生は、抜け穴だらけの政治団体を使い贈与税もまともに払わない人たちなのに。

一方、庶民は、地方に行けば行くほど、アベノミクスの恩恵なぞ受けていない。トリクルダウンなんてない。最初に大企業が儲け、その後、下の庶民にまで金が流れていく、という約束だったはず。安倍政権の5年間で生活が苦しくなった人は多いはずだ。

そしてだからこそ、自民党が強くなるのだ。先生が持って来てくれる仕事、とういう利益の分配にありつくために。財政的に豊かじゃないぶん、小さな恩恵にもしがみつかなきゃならない。たとえば選挙となれば、印刷屋さんはここ、お弁当屋さんはあそこみたいな感じだ。

豊かじゃないから、地域に住む人々が協力し合い、支え合って生きてゆくしかない。となると、自分の意見が多数派じゃなければ、というか地域を束ねる人と違う意見であれば、村八分にされたりしてしまう怖さもある。

あたしたちは明日も明後日も、生きてゆかなければならない。できるなら次の選挙では多くの人たちが、日々の辛さのその一歩先のことまで考えられるといいと思う。

沖縄の美しい、海や空のような澄んだ気持ちになって。

以下、ブログ主が書き換えた文章です。

沖縄の人は変な意味で反抗的だ。今回の衆議院選挙で改めて思った。あたしはテレビで選挙特番を観ながら、沖縄から脱出し、本土に行きたくなったもの。

選挙間際に野党が分裂したり、投票日に台風が上陸したり、ドタバタ選挙であった。が、沖縄では今回もオール沖縄が3勝した。国会答弁ままならないような人間が、庶民のあたしたちより道徳心が薄く遵奉意識に欠ける人間が、議員バッジをつけて先生と呼ばれる。びっくりするような世界だ。

いや、もうびっくりはしない。あたしは中頭の田舎出身で、どんなに勢力を持ちつづける旧革新が強いかを知っている。有権者のこちら側も、親の代からあそこの○○さんを応援し(○○さんが引退すれば、その後継者を)という世界なのだ。

どれだけあたしたちはお人よしなんだろう。先生は、抜け穴だらけの政治団体を使い公職選挙法もまともに守らない人たちなのに。

一方、庶民は、地方に行けば行くほど、翁長政権の恩恵なぞ受けていない。辺野古が返還される形跡なんてない。最初に大声を上げ、その後、全国から怪しい活動家が集結する、という流れになってしまった。翁長知事の3年間で辺野古・高江の地域がぶっそうになったと感じている住民は多いはずだ。

そしてだからこそ、旧革新勢力が強くなるのだ。彼らがもたらしてくれるムーブメント、そして自分達の勢力維持のために。活動資金的に豊かじゃないぶん、つねに混乱に生じて連帯を維持しつづけなければならない。たとえば辺野古は○○さんチーム、高江は△△さんチームみたいな感じだ。

本当はバラバラだから、反基地運動に従事する人々が(無理やり)協力し合い、支え合って活動するしかない。となると、自分の意見が多数派じゃなければ、というか運動を束ねる人と違う意見であれば、村八分にされたりしてしまう怖さもある。

あたしたちは明日も明後日も、そんな彼らと付き合っていかなければならない。できるなら次の選挙では多くの人たちが、日々の辛さのその一歩先のことまで考えられるといいと思う。

沖縄の美しい、海や空のような澄んだ気持ちになって。

ブログ主が室井さんに言いたいことはただ一つ、「お願いだから沖縄に来ないでください」になります。そして読者の投稿以下の文章を一面で掲載する琉球新報の思いっきりのよさに謎の感動を覚えつつ今回の記事を終えます。