俺が調子に乗って第89回選抜高等学校野球大会の出場校を分析するよ~関東・東京地区

今回から数回にわたって第89回選抜高等学校野球大会(以下センバツ)に出場するチームの分析結果を掲載します。データは高校野球ドットコムに掲載の【選抜出場校徹底分析】を参照に、OPS等の野球指標を加えて、秋季大会において出場校がどのようにして勝ち上がったかを判断しました。今回は関東・東京地区の分析です。

この地区の力関係はブログ主は①日大三②作新学院③東海大望洋④早稲田実業⑤前橋育英⑥健大高崎と見ています。では早速紹介します。

日本大学第三高等学校【東京】6年ぶり19回目

日大三

攻撃力 打撃力がおかしすぎるの一言です。公式戦8試合で19本塁打は鬼畜そのもので、長打率1.0超えの選手が2人もいます。強いて言えば下位打線が少し弱い程度で、穴らしい穴が見当たりません。

投手力 エースの桜井くん(中堅手登録)の成績が凄いです。奪三振、WHIP、K/BB等の野球指標で例年の選抜出場選手の中でもトップランクのスーパーエースと言っても過言ではありません。気になるのは2番手の岡部くんが未知数なことです。

総評 投打に圧倒的な戦力を誇り、失策も2つとディフェンスも磐石、まさに鬼畜チームそのもので個人的には優勝候補の筆頭に挙げます。そんなチームが初戦で履正社(大阪)と当たるというドラマがなんとも言えません。大会初日(19日)の第二試合(日大三vs履正社)は選抜の歴史に残る屈指の好カードと言っても過言ではありません。


作新学院高等学校【栃木】5年ぶり10回目

作新学院

攻撃力 1番鈴木くんの成績が圧巻です。打ってよし、塁に出てよし、長打あり勝負強いの何拍子も揃った今大会でもトップクラスの打者と言ってもいいかもしれません。下位打線でもしぶとく加点しているので、繋ぎの打線と言えますが、気になるのは4番と5番が大穴になっていることです。4番の大関くんは四死球11個を選択してますが、5番の相原くんの三振10個はいただけません。

投手力 エースで4番の大関くんの完投がデフォルトの投手編成です。成績は標準的で、ゲームメイクに長けた投手と予想できます。ただし彼が序盤で乱れると挽回が極めて難しくなるリスクもあります。

総評 投打の中心がしっかりした好チームの印象があります。2勝は確保できる戦力を保持していると予想できますが、大黒柱の大関くんのコンディションに大きく左右される恐れが否定できません。2番手投手の成長がカギになるでしょう。


東海大学付属市原望洋高等学校【千葉】7年ぶり2回目

東海大学付属市原望洋高等学校【千葉】

攻撃力 注目は10打点を記録している選手がスタメン中6名もいることです。とくに6番の金久保くんと7番の樋口くんが13打点でチームトップの成績です。上位下位まんべんなく加点できる穴のない打線と言えます。チームの四死球も多く2番と8番が12個も四死球を選んでいるのも見逃せません。気になるのは1番穴倉くんの三振数の多さです。

投手力 絶対的エース金久保くんの先発完投が基本のチームといえます。意外にも打たせて取るゲームメイクに長けた投手に見えます。公式戦14試合で失策が9つと少なめのため、打たせて取る投球に徹したかもしれません。

総評 関東王者の作新学院と同等の戦力を保持していると言っても過言ではありません。チームの浮沈は投打の要の金久保くんのコンディション次第です。初戦の滋賀学園との対決は今大会屈指の好カードの一つで今から楽しみです。


早稲田大学系属早稲田実業学校高等部【東京】4年ぶり21回目

早稲田大学系属早稲田実業学校高等部【東京】

攻撃力 3番清宮くんと4番野村くんの成績がおかしいです。今大会No1のクリーン3,4番と言えますが、ただし打てる打者と打てない打者の差がハッキリしています。打線のキーマンはやはり清宮くんで彼の出塁が得点力に大きく影響します。1,2番がやや不振なため清宮、野村君のクリーンアップを生かせているようには見えません。もしかするとクリーンナップ以外打線を組み替えてくるかもしれません。

投手力 帯に短き襷に長しの諺がぴったりの投手陣で、継投メインの戦いになるでしょう。この中から一試合を任せることができる投手が出てこないと勝ち進むのは厳しいと予想します。

総評 長所と短所がハッキリしたチーム編成で、この手のタイプは勢いで勝ち進むか、いきなりコケるかのどちらかになるでしょう。緒戦の明徳義塾戦で負けるのではないかと予想しています。


前橋育英高等学校【群馬】6年ぶり2回目

前橋育英高等学校【群馬】

 

攻撃力 1~3番が得点源になっていることがわかりますが、下位打線の弱さが否定できません。このタイプの打順編成の場合はややつながりにかける傾向があり、3番の戸部くんが封じこまれるとたちまち機能不全に陥ります。下位打線をどこまで強化してきたかがカギになるでしょう。

投手力 秋季大会で完投した投手がいません。先発の吉澤くんが不安定ですが、リリーフ陣が磐石です。投手に関しては継投のリスクはありますが、問題ないと言えるのではないでしょうか。特に丸山くんの成績はすばらしいです。

総評 複数の計算できる投手を擁して本戦に望みますが、やはり弱点がハッキリしています。下位打線の強化は必要不可欠で、本大会において勝ち進むための重要なポイントになるでしょう。


高崎健康福祉大学高崎高等学校【群馬】

高崎健康福祉大学高崎高等学校【群馬】

攻撃力 過去のチームのように1,2番の盗塁数が多く、打の中心安里くんで返す打順編成ですが、下位打線があまりに弱すぎます。安里くんを封じこまれたら軌道破壊も半減してしまうリスクが否定できません。

投手力 エースの伊藤くんの安定感が光ります。ただしチームの方針でしょうか、完投数が少なくて継投メインの投手陣になっています。面白いのは全員右投手で左投手がいないことです。伊藤、向井の両投手は計算できますが、3番手の竹本くんは若干不安があります。

総評 このチームも前橋育英と同様に下位打線に弱点を抱えています。この点を強化しないと初戦の札幌第一との試合は厳しい戦いを強いられるのではないでしょうか。


関連項目

http://www.hb-nippon.com/column/1653-hb-nippon-special2017?page=2

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