ロックとコザ(1994)川満勝弘(愛称:カッちゃん)編 – その10

(続き)今度はまた、中堅幹部が「エー・イッター仕事ヤ・何時にウワイ・ガ、ワン・マッチョー・チュク・トゥ・ヤー、ウマン・カイ、玄関ンジ。ヒンガ・サン・ドー、チュウ・ヤ(おい、お前たち仕事は何時に終わるのか。俺は玄関でまっているからな、今日は逃がさないからな)」と店まで来て脅かすんです。

私たちは「ナー・デージ・ナトォーッ・サー(もうたいへんしている)、すごいのが来た」と思っていましたが、私はまた「この三〇ドル何に使うってー」と聞いたんですよ。するとその中堅幹部は「ウレー・テー・事務所オープン・サーニ・楽器トゥカ・コーイン・バー、演奏ヤ・ナイシガ・楽器ガ・ネーン・バンドガ・ウシェー、ウッター・ンカイ・楽器コウイル・タミヌ・ウリ・予算ヤサ。アン・ヤラヤー・ワカイラ・ヤー。トォー、楽器トゥカ、ハクブル・車トゥカ、ウリ・コウイル・三〇ドル・ヤサ、イッター・ンジャ・シェー(これは事務所をオープンして、楽器とか買うわけ、演奏はできるけど楽器がないバンドがいるから、これたちのために楽器を買ってあげるための予算さ。これだったらわかるだろう。ほら、楽器とかそれを運ぶ車とか、これを買うための三〇ドルさ、お前たちも出せよ)」というのですが、私も負けずに「ワッター・楽器ン・車ン・アイビーン、三〇ドルォー・イッター・ンカイ・ハララン。イッター・ウング・トゥ・ーサーニ、絶対話ガッティン・ナラン(僕たちは楽器も車もあります。三〇ドルはあんたたちに払えません。あんたたちはこんあことして、絶対そんな話は納得できない)」とやり返すと、「ヤー・アンシェー、事務所ン・カイ・クゥーワ(お前それなら、事務所に来い)」と、ボスに会わせるからということで呼び出されたわけです。

それで私はゲート通りにある事務所まで行きましたよ。三坪から四坪くらいの事務所で、何にもなくてガランとしたところに、こんなのが五、六人いるわけです。そこへ私は「こんにちは。約束で来たけど、ダー・アヌチュォー(ねえ、あの人は)」といって入っていったんです。「ター・ヨー(誰よ)」と事務所の人に聞き返されたので、私は「ウングトゥー・ガ・ウタ・シェー(こんな人がいたでしょ)」というふうにその人のことを聞いたんですが、事務所にはいないから「ターガ(誰か)。ナマー・ウラン・ドー、ウラン(今はいないぜ、いない)」といわれて、また金武に帰って演奏していたわけです。

□目が覚めると中部病院のベッドの上 そうしたら、また金武までその人がやって来たんです。それで私は「私は事務所まで行きましたよ、あんたたちが本当にやっているかどうかって見に。デスク置いて椅子置いて電話置いて、楽器も買ってやるかどうか、あんたたちが事務所をオープンしようというのを見てきたけど、

ダー、ターン・ウラン・シェー、ムル・ヘンナ・チュガ・ヘンナ・クトゥシ・アシドー・タン・ドー

(誰もいなかたじゃないですか、変な人たちが変なことをして遊んでいたんだよ)」と見てきたことをいうと、さらに「ヤー、ンジャ・シェー(お前、だせ)」というので、「だめ、ナイビラン・サー(だめです、できませんね)」と断ったわけです。

そしたら「アンシェー・カンサ・ヤー、ワッター・シージャ・カテー、イッター・ウヌ・バーヌ・オーナー・ンカイ・テー、イッター給料ヌ・ウワービ・ンカイ・三〇ドルプラス・スクトゥ、ウリ・ヤレー・シムサニ、イッター・給料トォー・関係ネーン・シェー。ウリ・ヤレー・シムミ(それならこうしような、俺たちの兄貴がここのオーナーにお前たちの給料の上に三〇ドルプラスさせるから、これならいいだろう、お前たちの給料に関係ないさ。これならいいか)」といってきたんです。(続く)