ロックとコザ(1994)川満勝弘(愛称:カッちゃん)編 – その9

□ヤクザとの対立 私はバンド活動を、学生のころのように調子にのってやっていましたから、あのころの暴力団から縄張り代を請求されたこともありました。だから、私は中部病院にも運ばれましたよ。私は高校のときにも上級生から目をつけられましたけども、社会に出てもそんなことがあるんだなと思いました。

これは金武でやっていたときのことですが、「イッター・エー・三〇ドル、ワッター事務所ン・カイ・イリ・レー(お前たち、俺たちの事務所に三〇ドル払え)」といってきたんです。それで、ワンニン(私も)またテーファー・ヤシェー(おどけ者ですし)、この最初にチンピラどもが二、三人来たときに「何ですかそれは」と聞き返したわけです。

「縄張り料テー、ウマ・ヌ金武の町はワッター縄張りだよ。イッター・ウマン・ティ・シグトゥ・ソー・シェー・ヤ(縄張り料さ、ここの金武の町は俺たちの縄張りだよ。お前たちはここで仕事しているのだろう)」というんですけど、ワンニンまたフラー・ヤクトゥ・ヨー(私もまたバカだからね)「縄張りって何ですかね。この三〇ドル何に使うんですか」と聞いたわけですよ。すると、このチンピラどもは「ハー、ヌゥーン・カイ・チカイル・ガ?ウレェ事務所ン・カイ・テー、テーブル・ウチャーナ・カイ、椅子ウチャーナ・カイ、電話ウチャーナ・カイ、ウリ・テー、シグトゥ・ガ・ネーン・バンド・ガ・マンドー・シェー・ヤー、ウッター・ンカイ・テー・シグトゥ・トゥメー・ティ・トゥラスン・バーヨ(何に使うか?。これは事務所に机置いて、椅子置いて、電話置いて、それで、仕事のないバンドが多いから、これたちに仕事を探してあげるわけよ)」というので、また私も「今からテーブルと椅子買って、電話買って、仕事がないバンドに仕事を見つけるための道具を買うために三〇ドル欲しいわけ?」といい返すと、彼らは「ヌーガ、ンジャ・サラン・バーイ・ヤー、ンジャ・シェー(何で、出せないのかお前は、出せ)」と脅すのですが、私は「ナラン・サ(できないね)。仕事がないバントのためにあんたなんかやるんでしょ、ワッター・シグトゥ・アル・ムン(俺たちは仕事あるのに)」と、このようにいってしまったんですよ。それでこのチンピラは「ヤー、ヘンナ・ワラビ・ヤッサー・ヤー。アヌ・テー三〇ドル・ンジャ・シェー。ナー・20~30のバンドー・ハラトー・クトゥー、イッター・バンド・ガ・ハララン・トー、ハララン・ディル・バンド・ガ・マタ・ダテェーン・ウクトゥ・ヤー、ヤー・ハラレー(お前は変な奴だな。あのな三〇ドルを出せ。もう二、三〇のバンドは払っているから、お前たちバンドが払わなかったら、払わないバンドもまたたくさん出てくるから、お前も払え)」といって払わそうとするのですが、私は「ヌーガ、ワッター・シグトゥ・アル・ムン(何で、俺たち仕事あるのに)」といっていうことを聞かないわけです。彼らも「アラン、アンス・クトゥ。ヤー話ワカラン・サヤー、タッピラ・カサ・ヤー(違う、だから。お前は話のわからない奴だな、やきをいれてやろうな)」と脅していましたが、「ヤー・ウビ・トォーキ・ロー(お前覚えておけよ)」といって、そのときはそのまま引きあげたんです。(続く)