県知事選を終えて – オール沖縄の末路(3)

早いもので、先月11日の沖縄県知事選から1カ月を経過しました。選挙後は27日の “国葬” が無事に終ったことで、世間も大人しくなった感がありますが、我が沖縄の政局は予想の斜め上をいくレベルでオール沖縄の逆風状態となっています。

10月9日投開票の豊見城市長選挙では、オール沖縄陣営が推す現職の山川ひとし候補が予想外の大敗を喫します。そして同月13日の記事では那覇市長選に立候補する翁長雄治氏(元県議)のセクハラ発言が報じられ、選挙戦しょっぱなから大きく躓いた感があります。参考までに記事全文を書き写しましたので、是非ご参照ください。

セクハラ発言を謝罪 / 翁長氏、事実認め女性に

23日投開票の那覇市長選に立候補を表明している翁長雄治氏(35)は12日の政策発表の会見で、自信が女性に「AV女優に似ている」と発言したとするネットの記述について記者から事実関係を問われ、「3年前くらいになろうかと思うが、お酒の場で言ったことは確かだ」と認め、相手女性に謝罪したことを説明した。

翁長氏は立候補前に相手女性と第三者を交えて話し合いをしたと説明。「私の中では謝罪をさせていただいたが、納得していただけるかどうかは今後の私の言動や、当選後にこういうことで傷つく人が増えていかないということを体現することが重要だと考える」と述べた。(那覇市長選取材班・當銘悠)

引用:令和04年10月13日付沖縄タイムス02面

実は、引用記事に登場した女性がそのときの心境を琉球新報に投稿してましたので、一部紹介します。

「AV女優に似ている」と沖縄の政治家からいわれたことがある。その衝撃は、瞬時に怒りへと変わった。同時に、見えない力に沈黙も強いられ、無力感に襲われる。隣の男性は、政治家の言葉を容認した。私はその行為を、私に対するセカンドレイプだと呼びたい。何事もなかったように、その場の雰囲気を崩すまい、誰にも迷惑を掛けまいと、私は、女はやりすごした。

しばらく時間がたってからも、その怒りは全く収まらなかった。収まるどころか、さらに激しい怒りへと変換された。次に悔しい思いをした時を想定し、言葉を備え、あの政治家たちにどう復讐してやろうかと考えたこともあった。(中略)

令和04年03月08日付琉球新報08面

投稿記事のなかで、女性は「女性に対する差別的な言動や態度は、一個人の人格に問題なのではなく、女性をおとしめる沖縄の土壌が根深く次世代へ継承されているにすぎないからだ」と分析してますが、ブログ主が思うに、この案件は差別意識というよりも、投稿に登場する沖縄の政治家(隣の男性含む)の “デリカシーのなさ” が主因かと思わざるを得ません。

ブログ主は翁長雄治氏を見ると、どうしても “官打ち” という言葉を思い浮かべます。ご存じの通り官打ちとは「身分不相応な出世が返って不幸を招く」の意味ですが、彼は “翁長雄志の息子” というブランドが一人歩きして、政治家として背伸びしすぎた結果、上記のようなデリカシーに欠ける軽率な発言を繰り返すようになったのです。

そしてそのことが、城間幹子市長との “疎遠” な関係になってしまった一因かと思わざるをえません。

ちなみに、今度の那覇市長選は沖縄県知事選とうってかわって、オール沖縄陣営は大変な逆風の中での戦いを強いられています。翁長候補のセクハラ発言の結果、選挙の最大の争点が「女性にセクハラ発言をするような人物が那覇市長に相応しいのか否か」に変わってしまったのです。もちろん女性たちはそっぽを向きます。まさに四面楚歌の状況で戦わざるを得ない状況なのですが、これも身から出た錆としか言いようがありません。

仮に那覇市長選挙に大敗した場合、翁長雄治氏は “翁長ブランド” に致命的な傷をつけた大戦犯となります。理由は簡単で、翁長雄志氏の真の後継者として知念覚氏が那覇市長に当選したと有権者は見做すからです。偉大な父親の顔に泥を塗った息子は、しばらくの間表舞台に出てこれないでしょうし、もしかすると出入り禁止を食らうかもしれません。つまり “翁長(出入り)禁止” 、略して

これがホントの “オナ🈲” だ

と、デリカシーに欠けるつぶやきで、ついうっかり〆てしまうブログ主であります。