少し前の話になりますが、11月4日の午後7時30分にNHK(地デジ放送)で「名盤ドキュメント – 喜納昌吉&チャンプルーズ ~沖縄から世界へ “ハイサイおじさん” の衝撃~」と題したドキュメンタリーが放映されており、ブログ主も興味深く番組を視聴しました。
その中で一番印象に残ったのが(ほんの少しですが)復帰前後の “おクスリ事情” について喜納さんが言及したことです。ブログ主は数多くの新聞史料に目を通してきましたが、たしかに昭和45年(1970)年あたりから麻薬密売に関する記事が増えており、喜納さんの証言は当時の史料を裏付ける内容そのものでびっくりしました。
というか当人も麻薬取引で琉球警察に逮捕された前科持ちであり、復帰前後のおクスリ事情に詳しいのも納得ですが、しばらくしてブログ主は沖縄県立図書館で喜納さんの証言を裏付ける史料を発見しました。全文を紹介しますので読者の皆さん是非ご参照ください。
麻薬密売人を逮捕
【コザ】警本とCID〔アメリカ陸軍犯罪捜査司令部〕の合同麻薬捜査班は27日午後11時50分、
かねてから麻薬密売人としてマークしていた
コザ市諸見里639の1、喜名昌吉(23)を自宅で麻薬取締法違反で逮捕した。調べによると、喜名は1月に自分の経営する中の町のキャバレーでさきに逮捕された麻薬常習者のHに5千5百㌦相当のヘロインをマッチ箱に入れて密売していた。(昭和47年4月28日付琉球新報夕刊03面)
現在ではもちろん時効案件ですが、CIDが絡んでいるあたり、当時のおクスリ屋としての喜納さんのガチ勢ぶりがうかがえる貴重な新聞史料です。そしてミュージシャンとしてではなく、
麻薬密売人
として新聞紙上にデビューした喜納昌吉さんのレベルの高さを実感しつつ、沖縄県立図書館を後にしたブログ主であります。
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