我が沖縄における新型コロナウィルスの感染悪化に歯止めが掛からず、医療崩壊が現実になりつつあるとして、県や県医師会などの関係12機関・団体が今月1日に緊急共同声明を発表しました。
緊急声明の要旨は同月2日付沖縄タイムスの記事によると、
1.(8月)1日から15日の2週間は外でも家でも集まらず、出かけないで(ほしい)
2.帰省を含め都道府県、離島との往来はやめて(ほしい)
3.ワクチンの積極的な接種を(行ってほしい)
とあり、要請ベースではありますが、可能な限り人流を抑えることで感染防止対策をより徹底したい意図が伺えます。そして同記事にも言及していましたが、「県と各業界にまたがる主要組織が共同メッセージを出すのは初めてで、極めて異例」とあり、危機的な状況を県民にアピールする狙いも感じます。
ちなみに関係12団体とは以下ご参照ください
県、県市長会、県町村会、県離島振興協議会、県医師会、県看護協会、県経営者協会、県商工会議所連合会、県商工会連合会、沖縄経済同友会、沖縄観光コンベンションビューロー、県飲食業生活衛生同業組合。
ブログ主は今回の緊急声明にいたるまでの一連の流れで複数の極めて興味深い点に気が付きましたので言及しますが、まず緊急事態宣言が8月22日から31日に延長されたにもかかわらず、今回は「沖縄差別だー」の声が全くといっていいほど上がってきません。県政与党議員たちの完黙が事態の深刻さを物語っているかもしれません。
つぎに中部病院クラスター案件で県と県医師会の関係に亀裂が入ったのは間違いありませんが、医師会が県によるこれまでの失点を棚上げにして緊急共同声明を発表したのも異例であり、この件からも県医師会の危機感の強さが伺えます。
そしてブログ主が一番奇異に思えたのが、玉城知事の支持母体であるオール沖縄会議の共同代表(現在は7名)が共同緊急声明にひとりも参加していない点です。同日2日27面には「政・経・医トップ危機感」との大見出しで、かつ「セルフ(自発的な)ロックダウンのつもりで行動を抑制してほしい」との理解しづらい表現で知事が県民に対して外出制限を要請しておりましたが、これほどの重要かつ危機的な状況下において最大支持団体のトップが出席しないのはどうも腑に落ちません。
ゲスの勘繰りではありますが、新型コロナウィルス対策において
県および知事サイドがいかにオール沖縄を信用していないか
が伺える記者会見であり、そして本当の味方がいなくなった玉城県政の危機的な状況を痛感した次第であります。
沖縄県民が県の要請に対して冷ややかな反応を示すようになったのは、今年5月の玉城知事のツイート炎上騒動がキッカケであり、そしてその後の中部病院クラスター案件で県に対する不信感が決定的になります。その点を自覚しているが故に県サイドは政財界12団体の緊急共同声明という形で県民に呼び掛けたはずですが、ハッキリいって効果は疑問です。
その理由は県民に対してセルフロックダウンを要請した人物が、いくら公務とはいえ
8月5日に上京するのはKYにもほどがある
からですが、ここは県医師会の英断に敬意を表して、今回は2週間のセルフロックダウンに積極的に協力しようと決意したブログ主であります。(終わり)