これを堕落と言わずして……

今月18日、県庁前の広場で1万枚のマスクを無料配布して現地を混乱に陥れた会社社長さん(68)についてですが、この案件について公開情報を調べたところ、実に面白いことが分かりました。

まず、ブログ主の興味を引いたのは、今回のマスク配布に関する告知方法で、この会社役員さんは

自身のSNSでは一言も言及していません。

確認できたのは4月17日付沖縄タイムス社会面(21)で、その全文を書き写しました。ご参照ください。

1万枚のマスク那覇で無料配布あすサンアロー通商

プリントTシャツなどを製造する「サンアロー通商」の取締役社長、屋良朝助さん(68)は18日午後2時から、那覇市の県庁前広場周辺などで、マスク1万枚を無料で配布する。1人に1セット(10枚)を配布する予定。

屋良さんは知人らに呼び掛けて集まった寄付約60万円で、マスク1万枚を購入した。マスクは中国の知人を介して確保したという。

屋良さんは

「マスクを無料配布することで新型コロナの感染拡大の予防につながる」

と話した。マスクを配布するボランティアスタッフも募集している。問い合わせは屋良さん。電話(は省略)

ちなみに同日の沖縄タイムス社会面(23)では石垣島の緊迫した状況について言及しています。

そして同月18日の県庁前配布に対する記事全文をご参照ください。

マスクの配布殺到し混乱も県庁前

新型コロナウィルスの感染拡大の影響で品不足となっているマスクの無料配布が18日、県庁前の広場であった=写真。プリントTシャツなどを製造するサンアロー通商の取締役社長、屋良朝助さん(68)が1万枚を提供。マスクを手に入れた人がいた一方、もらえなかった人からは不満の声も。警察が出動し一時混乱した。

知人らに呼び掛けて集まった寄付約60万円で、10枚で1袋、千人分を用意した。同日、午後2時から配布予定だったが、4時間前から人が集まり始めた。

開始前には整理券の配布もできないほどの長蛇の列ができ、「3密」を避けるため10分前倒しで始め、約15分で終了した。マスクを手に入れた人が感謝の言葉を連ねる中で、配布前には「クラスター(集団感染)が発生するぞ」と声を荒らげる人もいた。屋良さんは「配布方法に反省点があるが、早めに配って解散した。マスクを届けたいとの気持ちは理解してほしい」と語った。

引用:令和2年4月19日付沖縄タイムス社会面(22)

同日同面の記事配置は以下貼り付けをご参照ください。上面の目立つ部分に”自粛応援うるまの輪 – 一人一人の行動が命守る”の題字がじわじわきます。

ちなみにこの案件に対する琉球新報の記事は下記ご参照ください。

マスク無料配布に1000人 「密集」「危ない」の声

18日午後、那覇市泉崎の県民広場でマスク1万枚の無料配布があり、

求める人々が「密集」した。

一時、広場には少なくとも200人が4列に並び、手の届く距離で集まった。スクランブル交差点を挟んで国際通りの入り口から100メートルほどの行列もできた。通りかかった人からは

「クラスター(感染者集団)になる」「3密で危ない」

と不安視する声も聞こえた。

会社代表の屋良朝助さん(68)が企画し、配布した。屋良さんによると、1200人が集まり、1000人が受け取った。配布は開始から約20分で終了した。配布の情報は一部報道などで事前に伝えられていた。屋良さんは「受け取った人に喜んでもらえた」と話した。一方、距離を取る対策をしようとしたが、うまく誘導できなかったという。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、県など関係機関は外出自粛、人が密集する場所に行かないなどの予防策を呼び掛けている。今回のマスク配布について、県は18日、「集まった人に感染者がいたら非常に広がりやすい状況だ。密集しない形で検討してほしかった」とコメントした。

この案件に対する沖縄タイムスの報道姿勢は言語道断と言わざるをえません。その理由はこの会社役員さん(68)の素性、日ごろの言動および現代の社会情勢を考えると果して報道してよかったのかの判断すらできていないからです。

なぜ報道しない自由を行使しなかったのか

理由は不明ですが、今回の案件に接してブログ主はユーチューバー・レベルに堕してしまった(といっても過言ではない)新聞に月額購読する新規読者なんていないだろうし、現在のタイムス社の士気低下を伺うことができてちょっと悲しい気分になった次第であります。