俺が調子に乗って“第67回沖縄県高等学校野球秋季大会”の準決勝2試合の観戦結果を語ってみよう

本日(10月7日)コザしんきんスタジアムにて第67回沖縄県高等学校野球秋季大会の準決勝が開催されました。今大会の特徴の1つは波乱らしい波乱がなかったことでしょうか。強いて言えば前年度1年生大会優勝チームの未来沖縄がベスト16で敗退したぐらいで、8月の新人戦の4強チーム(石川、中部商業、沖縄工業、沖縄尚学)がすべてベスト8に勝ち進み、優勝チームの石川高校が4強に進出、私学2強の興南や沖縄尚学、そしてひさびさに4強に進出した沖縄水産という実に楽しみな対戦カードに恵まれて、ブログ主は朝からハイテンションでコザしんきんスタジアムに乗り込みました。

準決勝の第一試合は新人戦王者の石川高校と新人戦4位の沖縄尚学との対戦、第二試合は夏の甲子園に出場した興南高校と元糸満高校監督で名将上原亘さんが率いる沖縄水産とのカードになりました。では早速調子に乗って観戦レビューを掲載しますので、野球好きの読者の皆さん、是非ご参照ください。

・第一試合 沖縄尚学 9-0 石川(7回コールド)

・両チームのスターティングメンバーです。

この試合のスタメンは石川高校が全員2年生に対して、沖縄尚学は1年生を3名起用してきました。特に4番に1年生の水谷くんを抜てきしてきたのが目立ちます(彼はベスト8の糸満戦で結果を出しています)。

この試合は予想に反して一方的な試合展開になりました。理由は石川高校先発の伊波くんの乱調にあります。石川ディフェンス陣もエラーがらみで相手に余計な失点を与えてしまい、さらに6回から登板の永山くんが火に油を注ぐ結果になって予期せぬ大敗を喫してしまいました。この試合に関してはいいところが全くなかったのですが、もともと地力はあるので春の大会までにチームを立て直せるか注目したいところです。

沖縄尚学は前チームからのメンバーである左腕投手の知念くんと捕手の池間くんの存在が大きく、バッテリーを中心とした堅い守りで勝つチームの骨格が出来ているように見えました。特に捕手の池間くんが攻守の要として実に頼もしく、チームにいい意味での安心感をもたらしていました。こういうチームはなかなか負けません。それに反して打撃はやや非力かなと感じましたので、九州大会までどの程度改善できるか見ものです。

今大会好調の左腕投手の知念くんは、ベスト8の糸満戦ではいまいちだった変化球でカウントを稼げたのが大きかったです。投球テンポもよく、本日の最速は139㌔で石川打線につけいる隙を与えませんでした。今日のような投球がコンスタントに出来れば九州大会も大いに期待できます。

・第二試合 興南 2-0 沖縄水産

・両チームのスタートティングメンバーです。興南、沖水ともに1年生を抜てきしています。

 

ひさびさに公式戦でベスト4に進出した沖縄水産ですが、正直なところ現時点では私学2強(沖縄尚学、興南)との力の差がまだまだあるなと感じざるを得ませんでした。スタメンに1年生が多く全体的に打線が非力で、決して好調とはいえない興南の左腕投手宮城くんに完封負けを許してしまいました。選手個々の力量はあるので、今後の活躍に期待したいところです。

興南高校はやはり甲子園メンバーの存在感が圧倒的でした。本調子ではない宮城くんがそれなりの投球でゲームを作って少ないチャンスを確実にものにして勝利をもぎ取った印象です(ただしそれなりの投球で完封する宮城くんの力量は素直にすごいと思います。本日の最速は135㌔)。面白いと思ったのは興南の打者が意識的にフライを打つバッティングを試みていたことです。甲子園に出場したのがキッカケでしょうか、ただし現時点ではまだまだ全体的に非力で長打は生まれませんでした。打撃に関しては成果がでるまで少し時間かかりそうです。

ディフェンス面は相変わらず鉄壁で、守備からリズムを作り……のチームポリシーがハッキリ見受けられます。1年生左腕の宮城くんという切り札が存在しているので、ディフェンス大崩壊で敗戦ということはなさそうです。課題は2番手以降の投手でしょうか(ただし今大会2年生の藤木くんが結果を残しているのは実に頼もしいところ)。

今回の結果を受けて、我が沖縄県の代表は沖縄尚学と興南高校に決定しましたが、よくよく考えると私学2強がそろって九州大会に出場するのは意外にも2010年以来7年ぶりです。両チームとも左腕エースおよびディフェンスが強固で九州大会でも期待ができる戦力と思います。明日の決勝でどのような戦いを見せてくれるか今から楽しみでしかたありません(終わり)。