すでにご存じの読者もいるかと存じますが、今月17日に「高校生失明事件」に端を発した沖縄署襲撃事件に関し、”襲撃を主導” したとみられる22歳の暴力団構成員が逮捕されました。
この案件については、翌18日から20日の3日間にかけて、沖縄タイムスと琉球新報の社会面で報じられましたが、両紙の記事を比較することで、報道スタンスの相違が明確になる典型例なので、その違いについて調子に乗って解説します。
その前に、暴力団構成員が逮捕された件について検証すると、容疑者は高校生が救急搬送された現場に駆けつけて、そこで警官とトラブルになったと報じられてますので、
・高校生が警官と “接触” したのが(令和04年1月27日の)01時16分ごろ。
・彼が離れた場所に移動し、救急車を呼んだのが01時20分ごろ。
・その後、仲間にLINE通話で助けを求めたのが、01時23分ごろ。
・先に仲間が現場に急行、その後救急車が到着し、集まった仲間と警官が揉める、
の経緯から、暴力団構成員は01時23分後に、高校生が仲間に救助を求めた事実を知り、そして救急車より早く現場に到着したことになります。その間、数分の出来事と推察できますが、このことから
・暴力団構成員は、数分で現場に駆けつけることが可能な場所にいた。
・高校生とは “面識がない” にも関わらず、現場に急行した。
※失明した高校生は、逮捕された暴力団構成員とは「面識がない」と供述しており、この件は両紙で報じられてますので、事実として話を進めます。
という “行動履歴” が推測されます。ちなみに、失明した高校生を含む仲間たちの集合場所であったファミリーマート(宮里一丁目店)に暴力団構成員がいた事実は認められませんが、彼の友人の誰かが構成員と “きわめて近い仲” だったのは確実です。
大雑把にまとめると、逮捕された暴力団構成員は、何らかの方法で事件を知り、高校生とは面識がないにも関わらず現場に急行し、その後駆けつけた警察官と揉めたのです。そしてそのことに不満を抱いて、仲間に命じてSNS上で沖縄署襲撃を呼び掛けたという流れになりますが、はっきり言って動機が悪質なので、逮捕されるのも当然かと思われます。そして、この暴力団構成員は、
・面識のない失明した高校生に対し、余計な心配をかけさせ、
・書類送検された7名の若者たちの経歴に傷をつけ、
・所属する旭琉會の本部および首里石嶺町の事務所が家宅捜索され、
・沖縄署を襲撃した若者らを擁護した人たちを沈黙させる
との、まさに全方位に迷惑をかける結果を引き起こしたわけであり、
ひさびさに “本物のバカ” が降臨した
とブログ主は断定せざるを得ません。なので、高校生失明事件に絡む沖縄署襲撃事件は “バカに踊らされた輩を大量に釣り上げた案件” と言い換えることもできますが、その中の大物が沖縄タイムス社です。タイムス社はこの事件に関して、終始沖縄県警の情報に踊らされ、そして事件の一年後に “ガチのスクープ” をぶっ放されており、はっきり言って赤っ恥もいいところなんです。
沖縄署襲撃に絡んで暴力団構成員が逮捕された案件で、沖縄タイムス編集局が動揺しているのは、下記引用の記事内容からもはっきりわかります。
騒動は、昨年1月27日未明に沖縄市の路上で沖縄署の男性巡査がバイクを運転中の男子高校生に警棒をぶつけて右目を失明させた事件が発端。(令和05年01月18日付沖縄タイムス29面)
県警によると、昨年1月27日未明に沖縄市の路上で沖縄署の男性巡査がバイクを運転中の男子高校生につかみかかり、警棒をぶつけて右目を失明させた。(令和05年01月20日付沖縄タイムス29面)
同事件をめぐって琉球新報は一貫して「断定表現」を避けてます。それはつまり新報編集局が「警官の不適切な職務質問が “結果として” 高校生失明につながった」と認識しているからであり、その点を踏まえて、沖縄タイムスの記事をチェックすると、
警官が警棒で高校生を失明させた設定を変更したくない
という “本音” が伺えます。これが一般紙のやることかと疑問に思わざるを得ませんが、沖縄タイムス編集局の “本性” が世間に周知された件だけは暴力団構成員の功績として明記すべく、今回の記事をまとめた次第であります。(終わり)