今年1月27日に起こった “高校生失明事件” と、それに関する騒動や報道に接するうちに、ブログ主にはどうしても解せない点があったので、今月11日21時30分から1時間近く、現場と思わしき場所を訪れてみました。
この手の事件は “予断” を出来る限り排して接するのがベストですが、それは到底無理な話であって、ブログ主もどうしても頭の中から消せない” 疑問点” があります。それは「右目に失明するレベルのケガを負った状態で、深夜数百メートル離れた場所に移動できるのか」との疑いです。その前に、公開されている情報をもとに、令和04年1月27日の出来事を時系列でまとめてみました。読者のみなさん、是非ご参照ください。
※失明した高校生=A君、A君とLINEでやり取りした少年はT君と表記します。
0時50分 沖縄市宮里のファミリーマートに、少年5名がたむろしていた。集まった理由は、どうやら自転車暴走中の族を見学するためで、彼ら5人は暴走族とは無関係。
01時ごろ 暴走行為取り締まりのため警ら中のパトカーがコンビニに来たので、少年5年は補導を恐れ、その場から逃走。
01時07分 A少年からT少年に「逃げれた?」とLINE通信あり。恐らく同時刻あたり、A君は仲間の荷物を持ってきてしまったので、元のコンビニに向かって移動。
01時16分 再集合場所のコンビニの裏路地で、A君と巡査(30)が遭遇。少年は職務質問を振り切って、その場から立ち去る。その際、巡査は右腕に擦過傷(すり傷)を負ってしまう。なお、巡査は立ち去る少年を追跡しなかった。
01時20分 職質があった地点から600㍍以上離れた場所で、A君が「単独事故を起こした」と救急車に通報。
01時23分 A少年からT少年に対し、「あるじゅんにすぐられてから目やばい」等のLINE通話あり。そのやり取りの後、少年らが現場に急行。
01時23分後 少年たちの後に救急車が到着。隊員が警察に通報したため、パトカー1台と警官2人も到着。その中に巡査(30)もいた。そして、少年たちは救急隊員に対し、「警官に殴られた」などと説明をしているが、巡査は「これは単独事故」と言い張った。
になります。その後の沖縄署騒動などについては割愛しますが、今回の案件で仮に警官がA少年に対し “重傷” を負わせたならば、果たして現場から立ち去ることができるのかについて、現場で考察してみました。
・コザ十字路にある格安パーキングに車を止めて、徒歩で現場と思わしき場所に移動します。
・まいどなニュースの記事によると、12時50分ごろ少年5人がたむろしていたコンビニは、おそらく宮里1丁目店です。この場所に少年5人がたむろして、01時ごろにパトカーが来たので少年たちは現場から立ち去ったわけです。
・01時16分、A少年と巡査の接触があった場所は、ファミマ宮里1丁目店の裏路地にあたります。
・まいどなニュースにはこの角度からの方向が掲載されていました。
・A少年および親族の証言によると、「道の右側から急に警官が出てきて」とあるので、少年が運転するバイクの進行方向と、職質の状況はおそらくこんな感じかと思われます(赤矢印が少年の進行方向、青が巡査の移動方向、黄色丸が職質の現場)。なお、青矢印を逆方向に進むと、ファミマ宮里1丁目に到着します。
・参考までにファミマ宮里1丁目店の Google マップを貼り付けておきます。
・次に、01時20分ごろ救急車に通報したと思われる場所をアップします。
・初めて現場を見た印象は「通報しやすい場所」という点です。A少年に土地勘があれば救急隊員に正確に伝えやすい場所ということです。
以上が現場の写真ですが、ここからはブログ主が調子に乗って考え抜いた検証結果を紹介します。
まず、01時16分の職務質問の時点について、
・A少年の進行方向がブログ主の推定通り、かつ進行速度が時速20~30キロであれば、A君から見ると巡査は「右側から急に現れる」ように見えてもおかしくない状況だった。ただし巡査にとってもA君と不意に遭遇したわけであり、しかも相手が止まらないので、両者とも軽いパニック状態だった可能性がある。
・巡査は、職務質問のため走行中のバイクを左手で掴んで止めようとしたが、その行為はやはり危険である。そしてその際の右手に持った警棒で少年の頭部を殴打した可能性は十分に考えられる。その傍証として、巡査は右手に擦り傷を負っている件。
・ただし、巡査の殴打によってバイクが横転し、A少年が地面に投げ出された事実はない。この点は重要。
・A少年は巡査と揉めた結果、ケガを負ったが、それは現場からバイクで逃走できるレベル。この時点では両目は見えていた可能性が高い。
になります。次に救急車を呼んだ01時20分までの行動について、
・救急車に通報したと思われる場所はA君と巡査が接触した地点から600㍍程度先ににあり、そこまで2~3分で移動している。その点については、時速20㌔以上で走行すれば十分可能。しかも少年に土地勘があることは、叔父の証言で確認済。
・Google マップで経路を確認したところ、最短で650㍍。ただし、これはあくまで最短であって、実際には巡査を振り切るために薄暗い路地を遠回りしながら走行し、救急車を呼んだ地点まで30キロ程度の走行スピードで移動した可能性も十分ありうる。
・01時16分時点で、右目に大けがをし左目しか見えない状況なら、ハッキリ言って深夜の路地裏を30㌔弱で片目バイク走行は不可能。しかもまいどなニュースに掲載されている写真によると、少年は明らかに出血している件。あの出血量で2~3分のバイク運転は考えられない。
この件は現地の入り組んだ路地裏を散策したブログ主の確信そのもの(画像は一例。バックライト加工してますが、実際はもう少し薄暗かった)。
以上の点から、ブログ主の検証の結果、
1.A少年は職質を受けた時点で、巡査から殴打され右目付近にケガを負った。ただし、その時点で両目は見えていた。
2.少年は巡査を振り切るも、深夜の路地裏を走行中、パニック状態のため運転を誤り(救急車を呼んだ自販機付近で) “単独事故” を起こして、そこて初めて右目が見えなくなった。
3.なお、右目のケガが酷く、救急車を呼び、仲間にLINE通信するのが精一杯の状態になってしまった。それが01時23分時点。
4.だがしかし、現場に駆け付けた少年たちがLINE通信と、少年の惨状、そして現場にかけつけた巡査の挙動から著しい不信感を抱いた。そしてその状況がSNSで拡散され、沖縄署の騒動につながった件。
となります。
今回の案件に関して、ブログ主は可能な限り公開された記事や情報に目を通しましたが、「A少年は(一貫して)被害者であり、警察は何かを隠している」との予断で事件を見ているケースが多すぎます。A少年の親族であればそれで問題ありませんが、既存のマスコミが著しく公平性を欠く態度で事件を報道しているのは、正直なところ大きな問題です(ただし、琉球新報は例外)。今回はいい機会だったので、試しにブログ主の “作文” を紹介しましたが、予断の持ち方ひとつで、事件の見方が大きく変わってしまうことを理解していただければ幸いかと思いつつ、今回の記事を終えます。