今回は調子に乗って第90回記念選抜高等学校野球大会の出場校の戦力分析を掲載します。データはベースボールマガジン社が発刊した『第90回記念選抜高校野球大会完全ガイド』に掲載されていた選手データを利用しました。早速ですが野球好きの読者のみなさん、是非ご参照ください。
〈九州地区〉
・長崎創成館(長崎)
・富島(宮崎)
・延岡学園(宮崎)
・東筑(福岡)
・伊万里(佐賀)
九州王者の長崎創成館はデータ上からでは強さが分かりにくいチームです(ただし投手陣が強力で、七俵くんも台頭)。このチームはおそらく戦略を駆使して公式戦を勝ち上がってきたと思われます。富島と東筑はチーム構成が似ていてともに投打のバランスが良く、延岡学園はディフェンスに不安を抱えるも打撃力は九州地区No1であることが分かります。伊万里はやや力が落ちるといわざるを得ません。注目は長崎創成館がどこまで勝ち上がるかになりましょうか。個人的には東筑vs聖光学院と長崎創成館vs下関国際は注目カードと見ています。
〈中国地区〉
・明徳義塾(高知)
・英明(香川)
・松山聖陵(愛媛)
・高知(高知)
四国地区は神宮チャンピオンの明徳義塾の戦力がずば抜けています。切れ目のない打線と絶対的なエースの存在が際立ったチームで、不安材料は明徳にしてはエラーが多いことと2番手投手が未知数なことでしょうか。英明は珍しくディフェンス型のチームで、松山聖陵は沖縄出身の選手が多く、個人的に応援しているチームです。高知は投打にバランスの取れた好チームと言えます。注目は明徳が神宮とセンバツの2冠を達成するかでしょう。2016年の高松商業、2017年の履正社も準優勝で後一歩届かなかったのですが、今年はどうなるか注目です。
〈中国地区〉
・おかやま山陽(岡山)
・下関国際(山口)
・瀬戸内(広島)
この地区は3チームとも投打に高い戦力があります。共通点はエースが試合を作れること、3チームとも打力があることです。特におかやま山陽がなぜ神宮大会初戦で長崎創成館にあっさり負けたのか理解に苦しむほど高い戦力を誇ります。この3チームは大会のダークホースになりうる存在と思われますが、下関国際vs長崎創成館、おかやま山陽vs乙訓は初戦のカードにしては実にもったいない。個人的には下関国際は難敵である創成館に勝利すると、そのまま調子に乗ってブロックを勝ち進むだけの力量があると予想しています。
〈近畿地区〉
・大阪桐蔭(大阪)
・智弁和歌山(和歌山)
・乙訓(京都)
・近江(滋賀)
・彦根東(滋賀)
・智弁学園(奈良)
・膳所(滋賀)
この地区は3強(大阪桐蔭、智弁和歌山、乙訓)とその他のイメージがありましたが、データ的に見ると智弁学園が凄い。もしかしたら本大会のダークホースになるのではと思われるほどの戦力に見受けられます。大阪桐蔭は説明不要、智弁和歌山は主軸の林くんが復帰したらさらにえげつない打線になるというチート仕様、乙訓は高いレベルで投打のバランスがいい。滋賀の3チームは個人的には彦根東を買いたいところ、近江はまだ発展途上のイメージがあるチームで彦根東のほうがチームとしての完成度が高く本大会でも大いに期待できると思います。膳所は厳しいでしょう。致命的なのがエラーの多さで、しかも初戦の相手が強打の日本航空石川(石川)、ハッキリいって最悪の組み合わせです(終わり)。