俺が調子に乗って第49回衆議院議員総選挙を総括したった件 – 番外コラム

以前、当ブログで “害虫の異常発生” と題したコラムを掲載しました。元ネタは昭和51年12月12日付琉球新報夕刊1面に掲載された〈金口木舌〉ですが、今回はそれにヒントを得て、ブログ主なりに昭和のノリで選挙コラムを書いてみました。

昭和の時代のコラムは現代に比べると表現がどぎついのですが、ただし今回の衆議院選挙ではそれにふさわしい悪行をやらかした人たちがいましたので、当時のノリそのままに文章を纏めてみました。読者のみなさん、是非ご参照ください

まさか打ち合わせたわけでもあるまいか、昆虫の世界と政治の社会に害虫が発生している。

▼かたやマツクイムシ。マツノマダラカミキリがマツノザイセンチュウを松に運び込こむことで、梅雨の頃まで元気だった松が夏を越して異様に枯れる。かたや「イシンオキナワ」。おもろまちに巣食う橙鯨(オレンジクジラ)という政治屋に運びこまれた移入もどき。在来種のジコウレンリツとテリトリーを争おうとする新亜種である。

▼マツクイムシの被害は説明不要。ただし林野庁のサイトによると、昭和54年度をピークに減少傾向にあり、令和元年度にはピーク時の8分の1程度の水準に抑えられているとのこと。海岸林などに植林されたマツの保護のために、マツクイムシ被害には林野庁も各都道府県も細心の注意を払って来たわけだ。

▼マツクイムシの場合はこれまでの経験から駆除方法が確立されている。たとえば予防散布や樹幹注入、あるいはくん蒸処理などさまざまな防除作業が各地で施され、極めて有効な結果をもたらしてきた。もちろん油断はできない相手なので、今後も継続的に防除を行う必要があることは言うまでもない。

▼ただし政治の世界にもちこまれた「イシンオキナワ」は、残念ながら防除にキメ手がない。なにしろ地盤のない沖縄で堂々と看板をかかげた。そして現在にいたるまで、新旧種が選挙区で激しく対立しても効果的な駆除法が見つからないのだ。

▼しかも持ち込んだ張本人が「イシンオオサカホンケ」から破門を食らい、地元で悪性化してしまったから質が悪い。それと関連しているのであろうか、「イシンオキナワ」は悪性種とは別の地区で看板を掲げてしまい、ジコウレンリツとその支持者をカンカンに怒らせてしまった。「わーばぐとぅ(余計なこと)」とはまさにこのことだ。

▼害虫防除のコツは産卵期や幼虫時期にあると農業技師はいっている。だがしかし時すでに遅し、政治の害虫は卵を産み、地元に大迷惑をもたらした。そして毎度漁夫の利を得るのが “おーるーおきなわ” だ。来年の沖縄知事選までに在来種のジコウレンリツとその支持者たちの駆除力が試されるところであるが、政治の世界だけにピレトリン1本で駆除できないのが痛恨の極みと言わざるをえない。(あいろむ)