以前、当ブログにて “桑を指して槐を罵る” と題した望月依塑子記者の著作の「書評」記事をアップしたことがあります。諺の大意は “一見、ある人を非難しているように見えるが、実際はそれにかこつけて、遠回しに第三者を非難すること” であり、故岡田英弘先生が典型的な中国人の行動様式であると主張していました。
悪く言えば “あてこすり” ですが、実際に世の中にはそのような言動に終始せざるを得ない立場の人はいるわけです。そしてブログ主は偶然ですがツイッターで “指桑罵槐” のやり取りを見つけましたので紹介します。まずは該当のツイートを共有しますので是非ご参照ください。
いわゆる「県内2紙は偏ってて潰れるべき勢力」ってこういうの無神経に呟けちゃうところが怖いんだよね。沖縄をどう良くしたいかって発信は殆どない。
県内2紙を叩くことが目的になっていて、同じ界隈の人からイイネやリツイート貰うのが快感になってるのよ。 https://t.co/fbC7zxHGTU— 松田駿太/沖縄タイムス記者 (@ngnfQBhLBw5vptB) April 9, 2022
ツイッター上によくある “売り言葉に買い言葉” のやり取りですが、やはり目を引くのが「沖縄をどうよくしたいかって発言は殆どない」でしょうか。これはおそらく「タイムス社は常に沖縄のために情報を発信している」との自負があっての発言でしょう。だから「叩くことが目的がお前らとは違うんだ」という一種の優越感がにじみ出ています。
実は、ブログ主が注目したのが次のやりとりです。
「憎し」の人たちの殆どが中身を読んでないんですよね。日々、基地問題以外の沖縄の社会問題もつぶさに報道しているからこそ悔しいです。
— 松田駿太/沖縄タイムス記者 (@ngnfQBhLBw5vptB) April 9, 2022
このやりとりで注目してほしいのは “基地問題以外の沖縄の社会問題もつぶさに報道しているからこそ” の部分です。この発言は “沖縄タイムスの報道で世間のヘイトを買っているのは何か” の自覚があってのコメントで間違いありません。
沖縄タイムスは日刊で紙面は25から29、もちろんすべてが米軍記事がらみではありません。地域の話題やスポーツ面、そして沖縄の抱える問題についても丁寧に報道しているのは疑いない事実です。それを踏まえた上で松田記者は「一部の記事によって、県内2紙が潰れてしまえとの言動は納得いかない。出来る限り記事に目を通した上で判断してくれませんか」と言いたいわけで、この主張は正論そのものです。
誤解を恐れずにハッキリ言うと、共有したツイッターでのやり取りの本音は、
沖縄2紙の評判を貶めている紙面編成をやめてほしい
との編集局批判で間違いありません。
沖縄2紙の紙面編成は “沖縄のため” というお題目で“米軍由来&政権批判マウント” の記事が優先的に配置されます。そして最近では “ファクトチェックマウント” を仕掛けてくるようになりましたが、これが一番反感を買っているのです。そして営業上の都合によって編成方針は簡単に変えることができないのです。しかもここ数年、
マウントを仕掛けること、それ自体が目的の記事
が目立ちます。たとえば今月1日に琉球新報が報じた “米兵が記者に銃口を向けた” 記事が典型例です。
ハッキリ言っちゃえば “本当に沖縄のためになっているのか” を検証せずに、(無自覚的に)これまでの編集方針で記事を提供し続けるからSNS上で猛烈なバッシングを浴びてしまいますし、それが分かっていてもどうしようもできないからこそ、松田記者も嘆きのツイートを発信しているわけです。
ブログ主は松田記者の一連のツイートに目を通して、沖縄タイムス社の若手社員の抱えている “闇” の深さは想像以上のものがあると確信して今回の記事を終えます。