報道しない?自由

本日(3月1日)、琉球新報朝刊1面に 『呉屋共同代表が辞任 – オール沖縄会議 – 辺野古阻止は継続』 という見出しで、呉屋守将(ごやもりまさ)・金秀グループ会長が、28日付けで共同代表を辞任したニュースが掲載されていました。総合2面には解説および呉屋氏との一問一答も掲載されています。

ちなみにオール沖縄会議とは 2015年12月15日配信の沖縄タイムスプラスの記事によると

・辺野古新基地反対の22団体が幹事となり「オール沖縄会議」発足

・現地抗議行動や県の法廷闘争を支援し、来年(2016)の3選挙も連携する

・共同代表の稲嶺名護知事(当時)は「大衆運動のまとめ役になる」と決意

とあります。去る2月4日の名護市長選における稲嶺進氏の落選、そして今回の呉屋氏の共同代表辞任は、オール沖縄陣営にとって大きな痛手になることは間違いありません。

ブログ主が今回一番気になったのは、琉球新報が辞任のニュースを総合1,2面しかもインタビューまで掲載していることに対し、沖縄タイムスは朝刊の時点で全く報道していなかったことです。ちなみに沖縄タイムスプラス(電子版)では10時8分に同ニュースが配信されています(下図参照)。

ためしに電子版に掲載された記事を比較すると

琉球新報:辺野古新基地建設阻止に向けて沖縄県議会与党や労働組合、市民団体、経済界などで立ち上げた「オール沖縄会議」共同代表の呉屋守将・金秀グループ会長が、共同代表を辞任したことが28日までに分かった。オール沖縄会議側は慰留しているが、呉屋氏は既に辞任届けを提出した(中略)。

沖縄タイムス:金秀グループの呉屋守将会長は1日までに、名護市辺野古の新基地建設に反対する「オール沖縄会議」の共同代表を辞任する意向を同会議に伝えた(中略)。

琉球新報側は28日までに共同代表を辞任したことを把握していて、それに対し沖縄タイムス側は1日までに呉屋氏が共同代表を辞任する意向を同会議に伝えたと記載しています。よく見ると両紙で内容が異なります。インタビュー記事まで掲載した琉球新報の記事が事実と思われますが、ではなぜ沖縄タイムスは上記のように報道したのでしょうか?

おそらく(本音では大々的に)報道したくなかったのか、あるいは呉屋氏の辞任に対してどう受け止めていいのか態度を決めかねていたのでしょう。電子版における報道時間の差(約4時間)がそのことを暗示しているように思えて仕方ありません(終わり)。


【関連リンク】

琉球新報電子版:人事・訃報 呉屋共同代表が辞任 「辺野古阻止」は継続 オール沖縄会議

沖縄タイムスプラス:オール沖縄会議の呉屋氏、共同代表辞任の意向 辺野古反対運動への影響も

オール沖縄会議公式サイト:http://all-okinawa.jp/

【参照】

・3月1日付琉球新報の総合1,2面。赤で囲んだ部分が呉屋共同代表辞任の記事

・3月1日付沖縄タイムス。呉屋共同代表辞任のニュースはなし。