基地負担軽減よりも優先されるべきは……

本日(5月28日付)琉球新報2面に “透視鏡 / コロナ補正 県議会紛糾と” 題して、26日の県議会臨時会の紛糾に関する解説記事が掲載されていました。なぜ紛糾したかブログ主なりに整理してまとめてみましたので、読者のみなさん、是非ご参照ください。

騒動の発端は同月24日に、玉城知事が “来年の日本復帰50年に向け、在沖米軍専用施設を本土比で当面は50%以下を目指すよう27日に政府に要請するためスケジュールを調整している” 主旨の記者会見を行ったことです。だがしかし、間の悪いことに記者会見の2日後の26日の沖縄タイムス記事一面には “256人 コロナ感染最多” の題字で県が過去最多の感染者を確認した旨の記事が掲載されます。

その翌日には “最多302人感染 / 変異株陽性率87%” と題した記事が掲載されます。

参考までに、同記事において、新型コロナウィルスに関して人口10万あたりの新規感染者数(直近1週間)も、全国で最も高い92.88まで上昇し、全国平均(25.79)の3倍、しかもこの数値は東京や大阪などの大都市の過去のピーク時よりも高く、国内では最も高い数字との記載もありました。

このような異常な状況のなかで26日に県議会臨時会が開かれたのですが、この場で我が沖縄の玉城知事がまたまたやらかしてしまいます。新垣よしとよ沖縄県議会議員のツイートや28日の沖縄2紙を参照すると、玉城知事は臨時議会の審議採決前に東京へ出発してしまったのです。そして県議会野党会派の沖縄・自民党会派長の島袋大氏、中立会派公明党会派の金城勉氏と議会議長の赤嶺昇氏は、県議会の自民会派室で会見を開き、玉城デニー知事が務める県新型コロナウィルス感染症対策本部長に、副知事などを充てるよう県に要請したと明らかにしました。

つまり玉城知事の新型コロナウィルス対策に不信任を突き付けたのです。

たしかに野党会派の主張は筋が通っていて、今回の臨時議会は5月24日に玉城知事が招集しています。その張本人が審議採決前に “沖縄の基地負担軽減要請のための上京” を理由に退席したら議会軽視の誹りは免れません。県議が怒るのは当たり前ですし、嫌味の一つも言いたくなります。

その件に関する玉城知事のコメントは28日付琉球新報2面を参照すると、

一連の野党の対応に、県政与党からは「批判したいだけ」と冷ややかな声も上がる。一方で、県内では連日過去最多の感染者数を更新しており、県のコロナ対策に対する批判が一気に噴出した結果でもある。

27日の要請先の東京で、採決時の不在について記者団に問われた玉城知事は、「昨日(26日)の採決はわれわれが出席するという取り決まりにはなっていない。通常いなくても問題にならないことだと思うので、私たちはそこに出席していなかったということだけだ」と問題はないとの認識を示した。

だが、与党内でも一部しか知らなかった上京に、与党幹部から「今の時期に、コロナや期限が迫る沖縄振興計画以外で要請に行くべきではない」と疑問視する声が漏れる。自民関係者は「自分から攻撃材料を作ったようなものだ」と淡々と語った。(大嶺雅俊)

ブログ主は今回の案件に関して琉球新報の大嶺雅俊記者の “仕事” には感心しました。新型コロナウィルスのまん延に関して県の政策に批判が集中するのは当然ですが、ならばアフターケアーは慎重に行う必要があります。自ら招集した議会の採決前に “不要不急” の外出で退席し、その件に関して「昨日(26日)の採決はわれわれが出席するという取り決まりにはなっていない」と公言する有様では、

私はアフターケアーも満足にできない政治家です。

と全県民に向かって宣言しているようなものです。

渦中の玉城知事は27日に政府要人と会談して沖縄の基地負担軽減を要請したようですが、ブログ主は新型コロナウィルスまん延下の沖縄県における早急の課題は、

基地撤去よりも “知事撤去” である

と確信、かつ声を大にして訴えて今回の記事を終えます。