【高校野球】りうきうの新チーム エナジック編

今回から2回にわたって第74回沖縄県高等学校野球秋季大会(以下秋季沖縄大会)の決勝に進んだ2チーム(エナジック、沖尚)についてブログ主なりに分析した記事をアップします。まずは準優勝のエナジックですが、新チームは前の記事でも言及しましたが、「初の代替わり」がキーワードになります。

ためしに、準決勝のスタメンを紹介しますが、前の代からのレギュラーが3人(イーマン、砂川、福本)残っており、新チームでも中心選手として活躍していました。そして新チームからのレギュラーたちがかみ合って、準優勝という好成績を治めましたが、やはり前のチームに比べると攻守がぎくしゃくした感は否めませんでした。これはしょうがないですね。

不安材料を先にあげておくと、先ずは内野守備。明らかにファーストとショートが不安定です。1期生たちは2年以上の時間をかけて沖縄ナンバーワンの守備力を築きあげてきましたので、それと比較するのは酷ですが、九州大会までにどれだけ改善するかはハッキリいって未知数です。

そして投手陣。エースナンバーの久高颯君(左腕)は、なぜこの投手が夏の大会に登板しなかったのか?と思ったほどの素晴らしい投球を披露しましたが、他の投手は投げてみないとわからない感が否めなかったです。とくに現時点で背番号10の福本君の調子が上がってこないのがチームに影を落としています。

投手でもう一つ気になったのは、秋季沖縄大会で、エースの久高君を連投させなかった点です。というのも九州大会は短期決戦なので、そのシミュレーションで県大会準決勝、決勝と連投させる運用は「あり」なのです。現に2年前の秋季沖縄大会で沖尚は東恩納蒼投手を連投させましたが、エナジックは決勝では背番号11の瀬良垣君を先発させました。

なので、ブログ主はエナジックの新チームは九州大会を勝ち進むのはちょっとキツいかなと考えてます。選手の質は高いし、イーマン琉海という傑出した選手の存在、そして久高投手と山城捕手のバッテリーの力量を考えると初戦は突破できるが、連勝はどうかなというのが正直な感想です。

そして新チームは野球が “素直” になっちゃったんですよね。これは代替わりの影響なので仕方ない部分はありますが、個々の力で勝ち進めるほど九州大会は甘くはありません。なによりエナジックは県外の公式戦で勝ったことがないんです。

ちょっと厳しい意見が続きましたが、エナジックは創部3年目の今年、野球部対抗競技大会3位(405点)、春季大会優勝、夏の大会準優勝、新人戦優勝、秋季大会準優勝という圧倒的な実績を残しています(普通にありえんレベル)。それはつまり神谷監督を始めエナジックのスタッフが超優秀な証であって、来年の夏も優勝を狙えるチームに仕上げてくること間違いないありません。

今年のチームが飛躍する鍵となるのが、福本琉依選手(投手、外野手)の存在です。ブログ主は彼が打者として上位を、投手としては久高君とともにダブルエースとして君臨するようになると、チームが見違えるほど強くなると確信しています。彼は投打にセンスの高さを感じ、なにより動きがキレッキレなので、期待せずにはいられない選手なのです。

エナジックは創部以来「カタカナのチーム」と毛嫌いされてきた傾向がありますが、ブログ主は「沖縄大会を勝ち進むために考え抜かれたチーム作りをする素晴らしいチーム」と認識しております。それ故に高校野球ファンはもう少し暖かい目で見守ってもいいかと思いつつ今回の記事を終えます。

次回は秋季大会優勝の沖縄尚学の新チームについて言及します。