ロックとコザ(1994)川満勝弘(愛称:カッちゃん)編 – マヤー回(その3)

□🐈殺せる人ってなかなかいないよ 家に帰って、大きな鍋にスブイ(冬瓜)と昆布と🐈の肉も切って全部入れて、🐈汁というのか🐈鍋というのかこれ作って、「ウリヒャー、トォー・シグ電話・サヒー(ほらできた、すぐ電話しょうな)」といってライブハウスの家主のところに連絡したら、「イッターン・カメー(あんたたちも食べなさい)」といわれて、私たちも「ヤッサー・ヤー(そうだね)、食べてみようかね、食べよう」といって一緒に参加することになったんです。それで「マー・サッサー・ヤー(おいしいねぇ)」といってみんな食べていました。

そしたら、奥さん奥さんから

一週間に一回お願いしますね💛

ときたわけですよ。

私は「奥さん、それはないですよ。僕らはこれをやるために助手席のまどを閉めて砂辺の海岸まで運転してやがて事故にあうとこだったんですよ。もうたいへんでしたよ。しかも、コンディショングリーンが暗い闇のあのリーフを男どうし三、四人で歩いて行きよったよって、あるいは砂辺で何かしてたってよ、っていう変な噂もたってるし」といったんですけど、奥さんは

「これね、四匹食べないと治らないらしいよ」

というんです。

私たちが「まさかヒャー」と驚いていると、奥さんは「おいしいさー、あんたなんか上手ね、🐈殺せる人ってなかなかいないよ。

昔のオバーター(お婆さんたちは)モクマオーに首吊りしたんだけど、

イッター(あんたたち)これどんなして殺したの」と聞くので、私は「首の骨折ったさ、そうじゃないと暴れるのに」と答えたんです。

それで、本当に四匹たべないとだめというからまた来週やることになってしまったんです。

あのときは茶色い🐈だったけど、また一週間してから「クン・ドォー・エー・アリヤッ・サー、エー・ナー・ウフィ・グヮー・クェートォー・シル・マシ・アラニ(今度はおいしそうだな、ほらもう少し太っている奴がいいんじゃないか)」とか、「アラン・ドー・アイノコー・マシ(違うよ、雑種がいいよ)。シャム🐈とペルシャ🐈とシマ🐈の混ざっている尻尾のフサフサ・フサーしているのがいいさ。アレー・アカー・グヮー・ヤタシェ・ヤー(あれは赤毛の🐈だったからな)、尻尾のフサフサしているのも食べてみないか」とか、私たちはもう話がここまできていました。あとはもう食べなれてしまいました。

これ🐈料理も「(沖縄)ジャンジャン」でお客さんにあげたんだよ。

女の子も食べているわけですよ。

みんなが食べているから「チキンみたいでしょう」と聞くと、客も「うん、おいしいチキン」といって食べているわけです。「ほんとにこれおいしいチキンだから。これ奄美大島から僕の友だちが送ってきたから、奄美大島にしかいないトリだから、特別イッター(お前たち)ラッキーだよ」といって食べさせておいて、あとで「違うよ、🐈だよ、イッター(お前たち)が食べたの」と教えましたが、客は「🐈じゃないよ、🐈の味しないのに」と信用しないんです。でも、みんなは🐈って食べたことないから🐈の味がわかるわけないんですよ。

こんな話がたくさんあるんですよ。(続く)